雨漏り修理したにもかかわらず、何度も雨漏りが止まらず、とあきらめかけていませんか? 雨漏りが止まらないことは大きな「悩みのタネ」ですよね。
しかし その原因さえ判明すればその「悩み」は解決できるんです! 雨漏りの原因を見つけだし 正しく対処することで雨漏りの費用も大きく変わってきます。
ここでは、雨漏りの原因と その雨漏り対処方法を説明したいと思います。ぜひ参考にしてみてくださいね。
雨漏りの直接原因
雨漏りの直接原因の多くは、下記の6つの原因のいずれかに当てはまります。まずは、どのような直接原因があるかを知っておきましょう。
雨漏りの間接原因
間接原因とは 上記のような不具合が起きてしまった経緯要因を指します。
後でお伝えしますが、その間接原因によっては0円で雨漏り修理できる場合がありますので、必ず雨漏りの間接原因も専門業者に調査依頼しましょう
突風や強風、暴風雨
屋根が上記写真のような状態でしたら、雨漏りの間接原因は突風や強風である可能性が高いといえます。
雨漏り原因が突風や強風ならば、0円で雨漏をり修理できる方法があります。
その方法に興味はある方は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」の記事でお読みください。
経年劣化
屋根材の多くが錆びたり、塗装が剥がれたりして、屋根全体が屋根として機能しなくて雨漏りしている場合は、経年劣化が間接原因と考えられます。
通常、屋根の耐久年数はメンテナンスなしで20年~30年です。
地震
地震後に雨漏りがしはじめたら、その間接原因は地震と考えていいでしょう。地震保険に加入済みでしたら、その雨漏り修理費用は保険で賄える可能性があります。
また地震保険に加入されているということは 必ず火災保険にも加入されていますので 同時に火災保険にも保険申請されることをおススメします。
ちなみに地震保険と火災保険を分けて申請するよりも同時に申請したほうが、スムーズにその修理費用を保険で賄えます。
火災保険に加入されている方は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」の記事でお読みください。
施工不良
「新築当時から雨漏りがする」「谷樋下にある天井から雨漏りする」などは施工不良が雨漏りの原因と思われます。
簡単にいいますと、この制度は築10年未満の住宅で雨漏りがしたら、その住宅を施工・販売した業者が無償で修理しなければならないというものです。
この制度を詳しくご覧になりたい方は下記URLをクリックしてご確認ください。
http://kashihoken.or.jp/insurance/shinchiku/
原因別の雨漏り対処方法
ここでは5つの雨漏り対処方法をお伝えします。それぞれ原因別に詳しい対処方法を説明しますね。雨漏りの原因の箇所を探るのはとても困難で業者に頼むのがいいでしょう。
ここではあくまで業者がやる工程なので参考程度にしてください。次の項目で信頼のできる業者の探し方はご説明します。
棟板金の浮きが原因の場合
棟板金とは、スレート屋根の頂上部を覆っている金属板のことです。この棟板金が突風や強風などの雨漏り被害が最も多い箇所です。
棟板金が原因の雨漏り修理方法
まずは、棟板金とその下地材であるヌキ板を撤去します。
棟板金の下にはヌキ板という棟板金を打ち付けるための下地木材を取り付け、新しい棟板金を固定します。
古いクギは、ほとんどが鉄製なのでサビでしまうとこのようになってしまうので、新しいヌキ板を打ち付ける際は、必ずステンレス製のビスやスクリューネジを使用します。
最後に棟板金と棟板金の継ぎ目やネジを打ちつけた箇所にコーキング剤を充填して完了です。
漆喰の崩れやヒビが原因の場合
漆喰(しっくい)とは、日本瓦などの接着や目地の充填などに使われる水酸化カルシウム(消石灰)が主成分の粘土質の建材です。
この漆喰が使われている箇所も主に屋根の棟部(屋根頂上部)なので、風の影響を受けやすく、それが原因でヒビが入ってしまいます。
特に漆喰部の雨仕舞い(雨水が極力、漆喰に当たらないような作り)が悪いと 雨天時にいつも雨水が当たってしまい、漆喰が削れられ、崩れて雨水の浸入口になり雨漏りになります。
漆喰が原因の雨漏り修理方法
まずは、ひび割れている漆喰と葺き土を取り除きます。この葺き土は再利用するので、すべて取り除く必要はありません。
その際に漆喰の土台となる葺き土を整えて雨水の経路を考慮して整えます。
特にノシ瓦(棟部に使われる平瓦)や桟瓦と漆喰の取り合い部分は、しっかりと雨水の流れを見極めてしっかりと雨仕舞いする必要があります。
具体的には2段目ノシ瓦の雨水落下面よりも棟部の内側になる位置で塗り込みます。
なぜならば、漆喰面が2段目ノシ瓦の雨水落下面より棟部の外側にあると漆喰とノシ瓦の接地面に雨水が入り込み、毛細管現象(細い管や狭い隙間を液体が登っていく現象)で棟内部に雨水が染み込むことがあるからです。
次に鬼瓦部に漆喰を塗り込みます。鬼瓦は棟瓦の側部にフタをする役割もありますし、最も雨風や直射日光があたるところですので、漆喰はしっかりと多めに塗り込むのがコツです。
瓦のズレやスレートの割れが原因の場合
瓦ズレやスレート割れは、ほとんどは突風や台風、地震などの気象状態が原因と思われます。
寒冷地では、瓦やスレート内に含まれた水分が凍り水分の体積が膨張することで割れることもあります。
スレート割れの場合は、ほとんどがコーキング(防水などのため隙間を埋めるペースト状のノリ)による雨漏り修理になります。
スレート割れが原因の雨漏り修理方法
まずは、割れてしまったスレートを取り除きます。取り除いたスレートと元の位置にあったところを刷毛で掃除します。
コーキング剤を接着剤にようにして割れたスレートに塗り、本来に位置に戻します。
後はマスキングをして塗装すれば完了です。
1つだけ注意点があります。それはあまりにも広範囲にコーキング剤の充填をすると雨水の経路は変わってしまい、新たな雨漏りを発生させてしまう恐れがあります。
コーキング剤の充填は必要最低限の範囲に留めてください。
コーキング剤の剥がれが原因の場合
コーキング剤の剥がれは主に経年劣化によるものですが、その他の原因として風による振動もあります。
コーキング剤剥がれが原因の雨漏り修理方法
まずは、雨水の浸入口周辺を中心に丁寧に古いコーキングとホコリや砂、水分を取り除きます。 それからプライマー(シーラーとも言う)というコーキング用の接着剤を塗ります。
次にコーキング充填します。コーキングの充填手順は上から下へと切れ目なく充填していきましょう。
またコーキングに合ったコーキングガンを使用すれば、比較的簡単に切れ目なく充填できます。
そしてコーキングが乾燥すれば完了です。
また雨漏り再発を気にして、あまりにも広範囲にコーキング充填をしてしまうと、雨水の経路が変わって異なった箇所から雨漏りすることがありますので適度な範囲で抑えることをお勧めいたします。
経年劣化が原因の場合
経年劣化と思われる現象には 主に次のようなものがあります。
これらの現象が見られたら、屋根の葺き替えか瓦の積み替えをお勧めいたします。トタンもここまでサビ付いたら、至るところで雨漏りが発生します。
またスレートは塗装で防水力を保っていますので、コケが生えたり、色が落ちるとスレート自体が雨水を吸収し雨漏りの原因となります。
ここでは日本瓦→スレートへの葺き替え工事概要をお伝えいたします。
経年劣化が原因の雨漏り修理方法
まずは、古い日本瓦を取り外し、降ろします。1枚1枚手作業で瓦を剥がしていきます。棟部の鬼瓦やのし瓦も降ろします。
次に日本瓦が引っかかっていた桟木(日本瓦を留めるための木材)を取り外します。そして防水のために敷いてあったルーフィングも撤去します。
下地である野地板を確認して穴をコーキングで埋めたり、クギの打ち込みをしたりと下地処理をします。
新しいスレートを敷いていきます。もちろん敷き方は雨水の流れを考慮して軒先から棟へと順に敷きます。
スレートにはクギ打ち用に穴が開いていますので、1枚1枚クギ打ちしていきます。
敷いたスレートに上にスレートを敷くときはそのクギ穴が隠れるように重ねて敷いていきます。
最後に屋根棟部、軒先部、下屋部に水切り金具や棟包板金などを取り付けて完了です。
【ちなみ情報】
スレート割れやコーキング剥がれのコーキング修理以外は業者に依頼することをお勧めいたします。
なぜならば、修理作業自体にかなりの経験が必要であるからです。屋根の上などの高所作業でありますし、足元も斜めで不安定なため、経験がないと まともな作業すらできません。
また入手しにくい必要な材料や工具なども多数あり中には結構お値段がはるものもありますからです。
信頼できる業者の探し方
信頼できる業者とは、具体的にどのような業者を指すのでしょうか。
人によって解釈は様々あると思いますが、ここでは「雨漏りを止める技術と経験」を持った「適正料金」の業者の探し方をご紹介いたします。
その技術と経験を確かめるには電話問合せが必須
雨漏りの原因には、穴が開いていたり、瓦の割れやズレだったり、部材の劣化だったりと目に見えるものから、全く目視では判断できない極小の穴や防水施工のミス、無理な住宅のデザインだったりと本当に無数の雨漏り原因があります。
よって雨漏り修理にはマニュアルなどの手本になるものはありません。その業者が信頼できるかどうかの判断は問合せや質問をするしかありません。
電話の問い合わせ方法
まずは、電話でいろいろと雨漏りに関することを問合せしてみましょう。お勧めする具体的な問合せ内容は下記の3つです。
- 築年数が10年未満だけど、雨漏り修理費用はどれぐらいですか?
- 雨漏り修理工事って1日で、できるのですか?
- 台風後に、雨漏りがはじまったのですが、何かいい解決方法を知りませんか?
電話応対が、とりあえず訪問調査を申し出る業者は要注意です。通常であれば知識・経験のある担当者に代わり、答えてもらえるはずです。
調査をすぐにしたがる業者は要注意
すぐに訪問調査をしたがる業者は担当者も雨漏りを止める技術や経験もなく、いきなり高額な葺き替え工事やカバー工法を薦めて契約を迫ってきます。
また電話問合せの際 あなたに基本的な雨漏り修理の知識がないと、相手がデタラメを言ってきても、その間違いも分からず雰囲気に飲まれてその業者を信頼してしまうことがあります。
特に悪徳業者は口先だけは達者ですので、必ず基本的な知識を身につけてから電話問合せをしてください。
上記3つの問合せの模範対応例
①築年数が10年未満だけど、雨漏り修理費用はどれぐらいですか?
新築購入で築10年未満だと、住宅瑕疵担保期間内ですので住宅を購入された工務店や販売店に連絡してみてください。ほとんど費用が掛からず雨漏り修理できます。
②雨漏り修理って1日で、できるのですか?
屋根の状態にもよりますが、工事期間は半日~5日程度です。その違いは修理工事方法の差です。
破損による一部雨漏りならコーキング充填で半日程度ですが、経年劣化による全体的な雨漏りならスレートの葺き替え工事なら4人作業で3日程度、また日本瓦への葺き替え工事なら4人作業で5日程度になります。
③台風後に、雨漏りがはじまったのですが、何かいい解決方法を知りませんか?
火災保険にご加入済みでしょうか?加入済みでしたら保険請求できる可能性があります。専門業者に連絡し、屋根の調査をして保険請求をしてみてください。
訪問調査時には、再度 簡単な質問し納得してから屋根に上ってもらいます。なぜならば必ずしも電話問合せ時の担当者が訪問調査をするわけではありませんので。
屋根調査時にあなたがすべきこと
屋根の調査後はデジカメで実際の自宅屋根の状況を見ながら具体的な修理方法の概要を求めてください。
この段階でもあなたに雨漏りの基礎知識があれば、その業者が雨漏りを止める技術と経験を持っているかどうの判断ができます。
築10年未満なら…
もし、新築購入10年未満の場合は、住宅瑕疵担保期間内ですので住宅を購入された工務店や販売店に連絡してみてください。ほとんど費用が掛からず雨漏り修理できる可能性があります。
住宅瑕疵担保制度が適用された事故の約8割が雨漏り原因だと言われています。住宅瑕疵担保について詳しく知りたい方は下記URLをクリックしてご覧ください。
http://kashihoken.or.jp/insurance/shinchiku/
適正料金の基準は技術と経験で決まる
経年劣化で屋根下地全体が腐食して一部雨漏りしている場合に、コーキング補修で1万円と、葺き替え工事で80万円はどちらが適正料金でしょうか?
そうですよね。葺き替え工事で80万円のほうが適正料金になります。
しかしその業者に雨漏り修理の技術と経験がないと、本質的な雨漏り原因が分からず全く方向を誤った工事の提案をしてきます。それが上記のコーキング補修です。
料金だけで業者を判断してはならない
また今後 起こりうる雨漏りについても助言できることが信頼のできる業者とも言えます。こうして現在起こっている雨漏りだけでなく、将来を予見しての修理方法に対して料金の基準を考えてください。
適正料金の基準は工事内容に対してであり、その工事内容を決めるには雨漏り止める技術と経験が必要不可欠です。
99%雨漏りを止める方法
99%とは文字通り「ほぼ完全」にという意味であるが、さすがに未来永劫というわけにはいけませんので期間限定で話を進めていきます。
また地震や竜巻、台風などが原因の雨漏りも99%外とします。
方法① 屋根の葺き替え工事
葺き替え工事とは、古い屋根材を全て取り壊し、全く新しく屋根材を施工する工事のことです。
場合によっては屋根材の下地である野地板(瓦やスレートの下地になる木製板)も新しいものに交換します。
雨漏りの可能性がある全ての箇所を新品に取り替えます。雨水の流れを考慮してしっかりとした施工を行なえば99%雨漏りすることがありません。
詳しい工事内容を知りたい方は「屋根を葺き替えする時に必ず知ってほしい6つのアドバイス」記事をご覧ください。
方法② 屋根カバー工法
カバー工法(重ね葺きともいいます)とは、既存の屋根材をそのままにして、その上から新しい屋根材を被せる工事のことです。
この方法は雨漏りしている屋根全体を新しい屋根材で覆うため、ちゃんとした手順で施工すれば99%雨漏りすることがありません。しかしこの方法には大きなデメリットがあります。
詳しくは「屋根カバー工法の具体的な内容とおススメできない理由を解説」をご覧ください。
まとめ
雨漏りの原因は何なのか、どんな修理工事を行なうのか、それにどんな業者に依頼すれば、雨漏りが止まるのかを承知していただけたと思います。
この記事を参考にしてご自宅の雨漏りが止まれば、これ以上うれしいことはございません。