突然、訪問してきた屋根屋から「屋根の棟板金がはがれている」「屋根が傷んでいてこのままでは雨漏りする」などと言われて、不安になり一体どうすればいいのだろうかと思われていませんか。
しかし近年では、訪問販売の悪徳業者が増えてきていると聞いているので、その屋根屋が言ってことも今1つ信用できませんよね。
今日は、1000件以上屋根修理に携わってきた私の経験から、まずは屋根の症状別に依頼すべき屋根屋の業種をお伝えします。
【目次】 |
1. 三角屋根で雨漏りしている |
2. 屋上から雨漏りしている |
3. 棟板金が傷んでいる |
4. スレート・瓦が色褪せている |
5. スレート・瓦に割れや浮きがある |
6. 漆喰が崩れている |
7. 料金目安 |
8. 電話1本で「優良な屋根屋」は見つかります |
三角屋根で雨漏りしている
はじめて雨漏りした場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
屋根からの雨漏りには、雨漏りを止める技術と屋根構造の知識が必要だからです。また傾斜のある場所での作業熟練度では、屋根修理屋の右に出る者はいません。
詳しい雨漏り修理方法を知りたい方は「雨漏り修理の応急処置を自分で行なう方法と業者へ依頼する判断基準」でお伝えしています。ちなみに外壁や窓枠からの雨漏りなら、防水屋がいいでしょう。
雨漏りが再発の場合
防水屋に依頼すべきです。
防水屋に依頼すべき理由
別途費用は掛かりますが、雨漏りの原因を探知する機器を所有しているから。
稀ですが、数十年と経験を積んだ者でも雨漏り原因が不明な場合があります。そのときは、最先端のテクノロジーに頼るのが早道です。
強い風後に雨漏りした場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
火災保険の風災補償で、雨漏り修理できる可能性があるからです。風災補償とは、強い風で屋根などの住宅が壊れた場合に、その修理費用を補償してくれるものです。
火災保険に加入済みの方は、保険証券や保険会社HPで確認してみてください。実は、屋根修理屋の中には、この風災補償の仕組みを活用して雨漏りや屋根を修理する業者が多く存在します。
その仕組みは「雨漏りの修理費用を1円でも安く抑える為に知っておきたい4つのポイント」で詳しくお伝えしています。
築10年未満の場合
新築を建てられた会社に依頼すべきです。
建築会社に依頼すべき理由
住宅瑕疵担保責任で雨漏りを修理できるからです。瑕疵とは欠陥のことです。
住宅瑕疵担保責任とは、新築住宅を建築、販売した会社には、引き渡しから10年間は住宅瑕疵担保責任の対象である「構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分」に欠陥があれば、無償で修理しなければならない責任が課せられています。
詳しくは下記の出典先をクリックしてご覧ください。
築46年以上の場合
屋根工事屋に依頼すべきです。
屋根工事屋に依頼すべき理由
雨漏りの原因が経年劣化だからです。その場合の対処法は1つしかありません。屋根の葺き替えです。
葺き替えの場合は、屋根修理屋よりも屋根工事屋がいいでしょう。屋根工事屋は、新築の住宅や新しい屋根材に取り替える葺き替えをメインに施工しています。
屋根の葺き替えについての詳細は「屋根を葺き替えする時に必ず知ってほしい6つのアドバイス」をご覧ください。
屋上から雨漏りしている
ここでは、陸屋根の住宅、いわゆる水平な屋根の住宅でのことをお伝えします。
木造住宅の場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
火災保険の雪災補償で、雨漏り修理できる可能性があるからです。
雪災補償とは、積雪で屋根などの住宅が壊れた場合に、その修理費用を補償してくるものです。火災保険に加入済みの方は、保険証券や保険会社HPで確認できます。
陸屋根は風の影響をあまり受けない代わりに、雪の影響はモロに受けます。特に積雪は5cm以上あった地域では、ほとんどの陸屋根に雪害があるといっていいでしょう。
実は、屋根修理屋の中には、この雪災補償の仕組みを活用して雨漏りや屋根を修理する業者が多く存在します。
その仕組みは「雨漏りの修理費用を1円でも安く抑える為に知っておきたい4つのポイント」で詳しくお伝えしています。
コンクリート住宅の場合
防水屋に依頼すべきです。
防水屋に依頼すべき理由
コンクリート建物とは、マンションやビルになります。その雨漏りを修理する技術と、木造住宅の雨漏りを修理する技術は全く異なります。
防水屋は、日ごろからマンションやビルなどの防水工事を行なっていますので「餅は餅屋に任せる」のが一番です。
棟板金が傷んでいる
強い風後に棟板金が剥がれた
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
もうお分かりですよね。火災保険の風災補償で棟板金を修理できるからです。
詳しい理由は「知らないと損!屋根修理の費用目安と0円で直してもらう方法」で詳細をお伝えしています。
築45年以下の場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
火災保険の風災補償で棟板金を修理できる可能性があるからです。風災とは、台風や竜巻だけではありません。
築40年前後、経過していれば、下記動画のような風災に遭っているのではありませんか。
風災補償の詳細は「知らないと損!屋根修理の費用目安と0円で直してもらう方法」で説明しています。
築46年以上の場合
住宅を建て替えるべきです。
建て替えるべき理由
雨漏りの原因が経年劣化だからです。陸屋根の場合、その対処法は1つしかありません。それは住宅の建て替えです。
陸屋根の場合は、通常の三角屋根よりもどうしても雨水の経路が悪く、水分が滞留してしまいます。
そのため、ある程度築年数が経つと、住宅の骨組みまで腐っていることがほとんどです。腐った骨組みの上に防水工事をしても「焼け石に水」です。
スレート・瓦が色褪せている
ここでは、屋根材の中でも一番、色褪せしやすいスレート屋根についてお伝えします。
雨漏りしていない場合
ペンキ屋ではなく、屋根塗装屋に依頼すべきです。
屋根塗装屋に依頼すべき理由
ペンキ屋では、不安定な屋根の上での作業に慣れていないからです。もちろん、ペンキ屋ですから、適切な塗料や工具は所持しています。
しかし、普段、外壁塗装など足場の上で安定した状態で塗装作業を行なっているので、傾斜のある屋根上での塗装作業は、どうしても未熟になりがちです。
詳しい屋根塗装の方法を知りたい方は「屋根塗装を行なうべきかのチェック項目とDIYと業者の違い」でお伝えしています。
同時に雨漏りしている場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
雨漏り修理と屋根塗装が同時にできて、費用に無駄が省けるからです。屋根修理屋は、屋根の上で行なう作業については、オールマイティーと言えます。
もちろん、この雨漏り修理も火災保険の風災補償でできる可能性もありますので、断然 屋根修理屋をおススメします。
スレート・瓦に割れや浮きがある
築45年以下の場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべ理由
火災保険の風災補償で、屋根材を修理できる可能性があるからです。風災補償とは、強い風でスレートや瓦などの屋根材が壊れた場合に、その修理費用を補償してくるものです。
火災保険に加入済みの方は、保険証券や保険会社HPで確認してみてください。実は、屋根修理屋の中には、この風災補償の仕組みを活用してスレートや瓦などの屋根材を修理する業者が多く存在します。
その仕組みは「知らないと損!屋根修理の費用目安と0円で直してもらう方法」で詳しくお伝えしています。
築46年以上の場合
屋根工事屋に依頼すべきです。
屋根工事屋に依頼すべ理由
屋根材の寿命に達したからです。その場合の対処法は1つしかありません。屋根材の葺き替えです。葺き替えの場合は、屋根修理屋よりも屋根工事屋がいいでしょう。
屋根工事屋は、新築の住宅や新しい屋根材に取り替える葺き替えをメインに施工しています。屋根の葺き替えについての詳細は「屋根を葺き替えする時に必ず知ってほしい6つのアドバイス」をご覧ください。
漆喰が崩れている
ここでは、日本瓦には必須な漆喰についてお伝えします。
築45年以下の場合
屋根修理屋に依頼すべきです。
屋根修理屋に依頼すべき理由
火災保険の風災補償で、漆喰を修理できる可能性があるからです。風災補償とは、強い風で漆喰などが壊れた場合に、その修理費用を補償してくるものです。
火災保険に加入済みの方は、保険証券や保険会社HPで確認できます。実は、屋根修理屋の中には、この風災補償の仕組みを活用して漆喰を修理する業者が多く存在します。
その仕組みは「知らないと損!屋根修理の費用目安と0円で直してもらう方法」で詳しくお伝えしています。
築46年以上の場合
屋根工事屋に依頼すべきです。
屋根工事屋に依頼すべき理由
日本瓦の寿命は、約100年といわれています。そのため、築46年以上経過しても日本瓦を葺き替える必要はありません。
しかし日本瓦の下にある野地板やルーフィングは取り替える必要があるので、日本瓦の葺き直しをするのがいいでしょう。
その葺き直しとは、葺き替えのように日本瓦も新しく取り替えるのではなく、その日本瓦を再利用する方法です。作業内容的には、ほとんど葺き替えと変わりないので、はやり屋根工事屋がおススメです。
詳しい作業内容を知りたい方は「屋根を葺き替えする時に必ず知ってほしい6つのアドバイス」をご覧ください。
料金目安
ここでは、屋根屋に支払うそれぞれの費用目安をお伝えします。下記の金額より少なければ「手抜き業者」、多ければ「ボッタクリ業者」と思っていいでしょう。
雨漏り修理 | コーキング1箇所 1万円~3万円 |
屋根全体 30万円~300万円 ※屋根の葺き替えも含む |
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棟板金修理 | 屋根全体 30万円~100万円 |
屋根塗装 | 屋根全体 35万円~120万円 |
スレート補修 | 1枚:1万円~3万円 |
屋根全体 25万円~80万円 |
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瓦補修 | 1枚:1万円~3万円 |
屋根全体 30万円~100万円 |
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漆喰補修 | 1メートル 0.4万円~0.7万円 |
屋根全体 30万円~80万円 |
- 一般的な規模の住宅で計算しています。
- 足場代も含む。
- 屋根の勾配(傾斜)の程度や形状、屋根の傷み具合によっては、上記金額を超える場合もあります。
- あくまでも目安として参考にしてください。
【因み情報】悪徳屋根屋の特徴
- 「近くで工事をしている」といって訪問してくる。
- 「漆喰が崩れているから必ず雨漏りする」という。※因みに漆喰と雨漏りは無関係です
- 「このまま放置すると家が崩壊する」という。
- 「今すぐ契約すると大幅値引きをする」という。
- 「まずは無料屋根点検をしましょう」と何度も強く勧める。
電話1本で「優良な屋根屋」は見つかります
ほとんどの方は「ボッタクリ業者」には、目先がいくようですが、「手抜き業者」にはあまり警戒心がないようですね。
きっぱりといいますが、屋根屋に関しては、安くてもしっかりとした作業をする業者は限りなくゼロに近いです。
しかし「ボッタクリ業者」もその費用は他業者より高めです。そこが皆さんの悩みどころではないでしょうか。
キーワードは火災保険です
「屋根屋と火災保険は、全く関係ないでしょ」と思われているかもしれませんが、実はこの両者は深い関係があります。火災保険には通常、自動で「風災補償」というものが付いています。
その「風災補償」とは、風によって屋根や雨樋、テラス、カーポートなどが壊れたときに、その損害額を保険会社が負担してくれるという非常に優れた補償サービスです。
ほとんどの保険会社の火災保険に自動で付いています。
火災保険というと、火事のときしか、保険金がでないと思われている方が大半ですが、実は火事よりも風災のほうが多くの保険金が支払われているのが現実です。
そのことは保険会社のホームページにも掲載されています。
このように、火災保険の風災補償で本当に屋根修理はできます。もちろん、この「風災補償」のことは、屋根屋であれば知らないわけがありません。
この風災補償の存在を活用する
「優良な屋根屋」は、お客様の立場になってお客様のメリットを考え、そして施工をしますよね。火災保険の風災補償で修理できることは、最もあなたのメリットになるのではないでしょうか。
「優良な屋根屋」であれば、風災補償のことを電話問合せ時に必ず提案してくれるはずですよね。実は、提案してくれるかどうかは電話1本するだけ分かります。その具体的な問い合わせ方法は
と電話で問合せせるだけです。その後の電話対応で、その業者が優良であるかどうかが分かります。では電話対応の具体例をみてみましょう。
悪い電話応対例
「すぐに見積りいたしましょうか?すぐに金額をお出ししますよ。もちろん見積りは無料です。」
優良業者ではありません。お客様のメリットになる方法を伝えず、自社の利益しか考えていません。
良い電話応対例
「失礼ですが、火災保険には加入されていますか?」
優良業者です。風災補償でお客様の負担金0円にできる可能性を伝えて、お客様の利益を最優先にしている電話対応です。
まとめ
屋根の症状別に依頼すべき屋根屋の業種と優良な屋根屋の探し方をお伝えしましたが、ぜひ参考にしてみてください。
一般の方には、中々理解されない僅かな業種の違いですが、実際の作業においては結構、差が出ますので注意しましょう。