軒天材の表面がめくれてしまっていつか修理しなければならないが…と思いつつ、そのままにしているのではありませんか。
そのままにしておくと、今よりももっと修理費用がかさむことになるかもしれませんよ。
今日は、軒天材の基礎知識とその修理概要、負担金0円で修理できるかもしれない方法をお伝えします。
軒天材の材質とその特徴
近年では、ほとんどが不燃材の軒天に取って代わられていますが、約20年以上前までは木材の軒天材が大半を占めていました。
ここでは、その不燃材系と木材系の軒天材について、特徴とともにお伝えします。
不燃材系
代表的なものには、ケイ酸カルシウム板(ケイカル板)があります。その他、製造メーカーが開発し、販売されている軒天材があります。
それらの基本的な材質は、セメントやセラミックスに独自の原料を混ぜ込んで製造されています。
特徴
メリット |
・耐久性が非常に高い |
・耐火性が非常に高い |
・表面の柄には様々の種類がある |
・耐水性が非常に高い |
・換気機能が付けられる |
デメリット |
・重量が重い |
・価格が若干高め |
木材系
一般的にはベニヤやプリント合板が多かったようです。中には杉の木や竹、ヒノキを使った軒天もありました。
今でも住宅にこだわりをお持ちの人使われているようです。しかし、防火認定の問題で、準防火地域等ではいろいろな制限があるので気を付けましょう。
特徴
メリット |
・風情のある趣になる |
・軽量である |
・再塗装ができる |
デメリット |
・木製繊維なので色ムラや反りが出てくる |
・腐食することがある |
・無垢製などは価格が高くなる |
・耐火性が低い |
・換気性がない |
・キズが付きやすい |
軒天の主な役割
軒天には、主な役割には以下の2つがあります。
外観を整える
軒天が無いと、下から覗けば屋根裏の野地板や垂木が見えてしまいます。通常、野地板や垂木が下地材ですので、その見栄えはよくありません。それらを隠すためにも軒天があります。
延焼を防ぐ
通常、屋根の作りは外壁よりも大きく、少し張り出た形になっています。この張り出た部分を「軒」といいます。
そのため火災時に窓から炎が上がった場合、すぐに軒までに炎が達します。軒天がなかったら、防火材が使用されていない屋根裏まで一気に延焼してしまいます。
軒天材の種類を決める際に注意して欲しい点
屋根裏の換気を考慮して欲しい
軒天は、屋根裏と外気を仕切っている板ともいえますよね。その軒天があるとどうしても屋根裏の換気が不十分になります。
すると、雨水などの湿気が屋根裏に残ってしまい、野地板等を腐食させる原因になります。
それを防止するため、軒天材は、有孔(小さな穴が開いていること)があるものを選ぶか、必ず換気口を取り付けて、屋根裏の通気性をよくしましょう。
基本的な軒天材の修理方法
ここでは、一般的に用いられている軒天の修理方法を3つお伝えします。
不燃材を被せる
木材の軒天が傷んだ際、よく施工される修理方法が不燃材を上から被せる方法です。(カバー工法)
既存の軒天材を撤去することなくでき、軒天の表面を新しい不燃材で覆うので、見た目も綺麗になり、耐火性や耐久性も高まります。
再塗装する
木材はもちろんですが、不燃材系の軒天材にも有効な修理方法が再塗装です。表面の塗装を新しくすることで化粧性が高まります。
また不燃材ほどではありませんが、塗料が保護膜の働きをするので耐久性も高まります。
張り替えをする
古くなった既存の軒天材を撤去して、下地を整えた後に、新しい軒天材を取り付けてリフォーム修理する方法です。
一番費用は掛かりますが、長期間の費用対効果は一番優れています。
修理費用の目安
ここでは、前項目でお伝えした3つの修理方法の費用目安をお伝えします。あくまでも一般的な目安であることをご了承ください。
再塗装
一般的な規模の住宅 | 100,000円~120,000円(税別・足場代別途) |
カバー工法
一般的な規模の住宅 | 120,000円~170,000円(税別・足場代別途) |
張り替え修理
一般的な規模の住宅 | 180,000円~230,000円(税別・足場代別途) |
【留意点】
- 建坪30平米に対して平均的な軒天の面積で計算しています。
- 軒天の面積や材質によって、金額が大きく異なることもあります。
- 正確な金額を知りたい人は、必ず現地見積りをご利用ください。
- 軒天修理は、通常 他の屋根修理等と合わせて行なうのが一般的です。
- 足場費用は含まれていません。
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負担金0円で軒天を修理する方法
もしもすでに火災保険に加入済みでしたら、負担金0円で軒天を修理できる可能性があります。それは、火災保険の「風災補償」の活用です。
つまり、突風や台風などの風で軒天が傷んだのであれば、その修理費用が保険で賄えることがあるということです。
さらに詳しく負担0円で修理できる仕組みを知りたい人は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で説明しております。
まとめ
今日は、主な軒天材の材質とその修理概要、火災保険で修理する方法をお伝えしました、いかがでしたでしょうか。
火災保険に加入済みで軒天でお困りの人は、いつでもご相談くださいね。