破風板が傷んでいたり、新築時に破風板が見当たらなくて、何となく破風板って何だろうと思われたことはありませんか?もしかして、単なる飾り付けだけと思われているのでは?
そんなことはありません。ちゃんと破風板にはその役割があります。今日の記事では、その役割と破風板の基本的なことについてお伝えします。
破風板とは
破風板(はふいた)とは、その言葉通り「風を破る板」なので、その名称が付けられたと言われています。
「風を破る」とは、屋根瓦の下や屋根内部に吹き込む風を防止するという意味です。「破風」とは、風を打ち負かすということですね。
破風板の4つの役割
なぜ、破風板が屋根につけられているかは、その役割に理由があります。ここでは主な4つの役割を挙げましょう。
耐風性を高める
実は、屋根は上から吹きつける風には、耐風性は高いのですが、横や下から吹き込む風には、意外と耐風性が低いのです。特に下から吹き上げる風には、非常に脆い作りになっています。
そのため、屋根には破風板がつけられています。破風板があることによって屋根内部への風の吹き込みが防止できます。
雨水の吹き込みを防ぐ
雨は必ずしも真上から降るものではありませんよね。強風時は、斜め上から降りますし、台風時には、真横から雨が吹きつけることもあります。
破風板は、そんな時に雨水の吹き込みをシャットアウトする役割を果します。
防火性を高める
通常、屋根の作りは外壁よりも大きく、少し張り出た形になっています。この張り出た部分を「軒」といいます。
そのため火災時に窓から炎が上がった場合、すぐに軒までに炎が到達します。破風板がなかったら、防火材が使用されていない屋根裏まで一気に延焼してしまいます。
化粧性を高める
屋根を支えている垂木・母屋・桁などは化粧材ではありません。そのため、外観があまりよくありません。
それを隠すためにも化粧材としても破風板がつけられています。※化粧材とは、表面がきれいに加工され、見栄えが良い建築材のことです。
破風板の3つの材質
ここでは、主な3つの破風板の材質をお伝えします。
木質系
以前は、ほとんどが木質系の破風板でしたが、現在ではあまり使用されていません。そのワケは耐火性が著しく低いから。ちなみに塗装をしてもその防火性はあまり向上しません。
金属系
近年では、ガルバリウム鋼板の破風板が多く見られるようになりました。耐久性と化粧性は問題ありませんが、耐火性が良いとはいえません。
金属系の破風板は、火災の際、その熱でフニャフニャになり、耐火機能を失います。
窯業系
窯業系破風板の場合、主にセラミックスやセメントなどの複合材が使われています。これらはもちろん、耐久性や化粧性が高く、さらに耐火性にも優れています。
一方、重量があるため、耐震性が気になりますが、瓦ほど大量に使用するわけではありませんので、問題ないでしょう。
白色系はおススメできない
破風板の色は、必ず真っ白以外にしましょう。その理由は水垢です。もう一度言いますが、決して雨は垂直に降るわけではありません。そのため、どうしても破風板にも雨水は当たります。
大雨時には、瓦から雨水が大量に垂れ流れることも考えられます。破風板が真っ白だと、どうしてもすごく水垢が目立って外観が損なわれます。
この水垢が気になって何度も塗装を繰り返される方がおられるほどです。紺色系の破風板がおススメですが、白系統の色がお好みでしたら、極力薄いベージュや薄いグレーなどの色にしましょう。
破風板の価格
窯業系破風板 | 99,600円~298,000円/1棟 |
※一般的な住宅(10坪~30坪)の破風板の長さ50メートルで計算しています。
価格参考サイト
↓
http://www.kenzaioff.net/
http://item.rakuten.co.jp/
新築の方には、窯業系破風板が絶対におススメです。窯業系破風板は、耐久性、耐火性、化粧性に優れていて、耐震性も悪くありません。
破風板の修理方法
ここでは、業者が行なう主な2つの修理方法を紹介します。
金属板包み修理
主に木質系破風板に行なう修理方法で、ガルバリウム鋼板などの金属板で全体を覆い包み、耐久性や化粧性を高めます。
塗装修理
木質系や金属系の破風板に塗装して耐久性や化粧性を高めます。
破風板の修理費用目安
金属板包み修理 | 15万円~30万円/棟 |
塗装修理 | 5万円~15万円/棟 |
- 通常は、破風板だけ修理を行なうことはありません。その他修理との抱き合わせ修理時の費用目安です。
- 一般的な規模である10坪~30坪の住宅で計算しています。あくまでも目安と捉えてください。
- 足場代は含まれていません。
破風板の修理を1円でも安くするには火災保険があります
破風板に修理が必要になった原因は、ほとんどが風です。破風板は風に打ち勝つように作られていますが、その分、はやり風の影響ももろに受けます。
そんな時は、火災保険の風災補償を活用できます。風災補償とは強い風によって、破風板などの住宅が壊れた場合に、その損害額を保険会社が補償してくれることです。
すでに加入中の火災保険で修理できます。新規で火災保険に加入する必要は全くありません。
このように台風の壊れでなくても火災保険で破風板を修理できます。
もしも火災保険に加入済みでしたら「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で、その方法を詳しくお伝えしていますので確認してみてください。
優良修理業者は電話1本で見つかる
破風板を修理する際に、最も気をつけたいことが業者選びですよね。
いくら立派な材料でもその修理技術が未熟だと、満足のできる修理はできません。いや業者選びを間違うと後悔することになりかねません。
なぜならば、優良業者ってお客様のメリットを最優先で修理を行なっていますよね。であれば、電話で問合せした際に火災保険を使えば0円で破風板を修理できることを必ず教えてくれるはずですよね。
その具体的な電話問合せ方法は「絶対に騙されない!屋根修理詐欺の実態と悪質な修理業者の見分け方」で詳しくお伝えしています。すぐに優良業者かそうでないかが、分かるので非常に便利ですよ。
まとめ
破風板についていろいろお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?破風板に修理が必要になったら、火災保険の風災補償のことを思い出してくださいね。