「壁紙の傷みは経年劣化だと思うのに、引越し時に不動産会社からこれは破損だと言われ、納得できなかった」
「自動車タイヤのひび割れを見つけて、もう経年劣化がはじまったの?」
今、上記のようなことを思われているのではありませんか?
この記事では「住まい」「タイヤ」の経年劣化とその対応策についてお伝えしますね。ぜひ参考にしてみてください。
経年劣化とは
年月が経過するうちに、自然に色褪せたり、特に衝撃を加えなくても一部機能が不能になったりで、物理的、構造的な変化などにより製品の品質・性能が低下することを指します。
似たような言葉には老朽化や風化などがあります。経年劣化は、その使用者の落ち度に全く関係なく必ず発生するものです。
住まいの経年劣化
ここでは、最も経年劣化が顕著に現れる3つの事例を挙げてみました。
壁紙
壁紙の太陽光による「日焼け」、日常生活による「手垢」、「冷蔵庫焼け」などは、経年劣化の典型例です。
日当たり状況や日常生活のパターンにもよりますが、およそ2年~3年で壁紙は経年劣化の兆候が見始めます。
畳
畳の日焼けも非常に多い経年劣化の1つです。早ければ、数日で畳の日焼けが始まります。また室内歩行による擦り傷も経年劣化になります。
ただし、家具移動の傷やタバコ焦げなどは、経年劣化と判断されていないようですので、気をつけましょう。
フローリング
ワックス剥がれや表面の傷みは、ほとんどの場合、経年劣化になります。重たい物を落としたなどのアクシデントがない限り、経年劣化と考えていいでしょう。
ただし、家具移動や椅子下などの傷は、経年劣化と判断されていないようですので、気をつけましょう。
タイヤの経年劣化
上記のようなヒビ割れは経年劣化と思われます。細かいヒビは完全に経年劣化です。(左写真)
もう一方の比較的大きなヒビ割れも経年劣化で、ゴムが硬くなり車両の重さによって一気に割れています。(右写真)
バーストの危険性
バーストとは、走行中に自動車のタイヤが急激に破裂するように破れることです。
その原因は、空気圧の調整不足や過積載、長時間の高速運転などが挙げられますが、タイヤのヒビ割れもバーストを起こす大きな原因の1つと考えられています。
経年劣化でバーストすることもある
経年劣化したタイヤで運転するとバーストする可能性がありますので、ヒビ割れを発見したらガソリンスタンドやカーショップで点検してみましょう。
交換目安のヒビ割れの程度は、下記写真で「要注意」に当てはまっていたら、すぐにタイヤ交換することをおススメします。
経年劣化した後の対応策
「住まい」「タイヤ」の経年劣化後、最も適している対応策をお伝えします。
賃貸住まいの場合
不動産会社に「それは経年劣化です」とハッキリと主張しましょう。何も言わないと、経年劣化の修繕費用は、あなたの敷金から差し引かれてしまいます。
しかし経年劣化や敷金について知識不足のままで主張するのは抵抗があるものです。
その知識を身に付けたい方は「引っ越し時に必ず覚えておきたい!自分で敷金を返還させる全手法【保存版】」で、詳しくお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
持ち家の場合
室内の経年劣化
水濡れによる傷みであれば、住宅総合保険で修繕できるかもしれません。その理由は、補償内容に「漏水などによる水濡れ」が含まれているからです。
インターネットで「住宅総合保険 水濡れ」と検索してみましょう。いろいろな情報が得られます。一方、水濡れ以外の経年劣化は、補償対象ではありませんので自費で修繕するしかありません。
屋外の経年劣化
住まいの屋根の経年劣化は、加入中の火災保険で修繕できる可能性があります。そのワケは、火災保険の「風災補償」です。
この「風災補償」について詳しく知りたい方は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」をご覧ください。
一方、外壁の色褪せや塗料剥がれは、ほとんど経年劣化ですので「風災補償」で修繕できる可能性は、ほぼありません。外壁塗装などは自費での修繕になります。
タイヤの場合
レベル1~レベル4の状態は、経年劣化はしていますが、性能劣化しているわけではありませんので、そのまま使用して問題ないでしょう。
しかし、もしもあなたのタイヤがレベル5の状態でしたら、今すぐに新しいタイヤと交換しましょう。先ほどもお伝えしましたが、バーストする恐れが高く、非常に危険です。
まとめ
「住まい」と「タイヤ」の経年劣化とその対応策についてお伝えしました。分かりやすかったでしょうか?経年劣化を見つけたら、ここに書かれている対応策を参考にして実行してみましょう。