新築時の屋根工事風景を見てたり、雨漏りが発生して、そういえば屋根の構造ってどんな風になっているんだろうと思われたことはありませんか?
そこで、この記事では屋根構造の基本的なことをお伝えしたいと思います。知っていると、今後の屋根修理などの際に、きっと役立つこと間違いありません。
屋根構造の基本
上記のように屋根構造の基本は「垂木」「野地板」「ルーフィング」の3つの部材の上に、スレートや瓦などの屋根材が設置され構成されています。
「垂木」「野地板」「ルーフィング」の3つは、どの屋根種類でもほとんどその構造や機能は同じです。
垂木(たるき)
垂木とは、屋根に傾斜をつける木材です。屋根の一番高い箇所(棟)から下方向(軒)に斜めに長い木材が使用されるのが一般的です。横方向には、約45㎝間隔で取り付けられます。
野地板(のじいた)
野地板とは、その垂木の上に設置される板状の部材です。後工程のルーフィングやスレート、瓦などの屋根材をのせる下地材になります。
その材質は、主に9mmまたは12mmの厚さのコンパネ板が使用されています。
ルーフィング
ルーフィングとは、屋根からの雨漏り防止のために野地板の上に敷く防水シート状の建材です。
ルーフィングには種類がありまして、最も普及しているのが、アスファルトルーフィングです。防水性を高めるため、シートにアスファルトを染み込ませてあります。
このルーフィングの上にそれぞれの屋根材が設置され、屋根構造の全体になりますが、屋根構造の仕上げ材である屋根材部分は、大きく異なっています。
次の項目では、主な屋根材部分の構造をお伝えします。
代表的な屋根材の設置構造
ここでは「垂木」「野地板」「ルーフィング」以外の屋根材の設置構造についてお伝えします。
代表的な屋根材である「瓦屋根」「スレート屋根」「トタン屋根」の場合は、以下のような構造になります。
瓦屋根の構造
以前は、瓦はのせているだけでしたが、現在は、地震や突風などでずれないように釘止めするのが通常です。
スレート屋根の構造
スレートは、錆びにくいステンレス釘2本を野地板に打ち付けて固定されています。むね包み板は、ステンレスクギではなく、ステンレスビスで固定し、より耐風性を高めることもあります。
トタン屋根の構造
トタン屋根の中で、一番施工数が多い「かわら棒葺き」について説明します。かわら棒の中には、通常 木材は入っていますので、かわら棒の側面両方からスクリュークギでトタンを固定します。
実は雨漏りを止めているのはルーフィングなのです
一般の方は、瓦やスレートやトタンなどの屋根材で雨漏りを防止していると思われていますが、実は、最終的に雨漏りの有無を決定付けているのはルーフィングなのです。
ルーフィングは、屋根材で防止できなかった雨水を野地板や屋根裏に浸み込ませないように、屋根材の下を通して軒先まで雨水を受け流す働きがあります。
屋根材にも、もちろん雨漏り防止機能は必須ですが、あくまでも化粧材であることも忘れてはいけません。雨漏り防止に最も重要なのは、ルーフィングです。
【因み情報】
化粧材とは、表面などがきれいに加工され見栄えを良くした部材のことです。
屋根構造の修理が必要な事例
ここでは、屋根構造にも修理が必要になる代表的な事例を3つ挙げます。
屋根面が波打っている
野地板が水分を含んで腐食していると、このような現象になります。いくら雨漏り修理しても次から次へと新たに雨漏りしだすので、必ず野地板を交換する修理をしましょう。
軒が下がっている
垂木に水分が含まれ、腐食したり、その水分が冷凍⇔解凍を繰り返すと、垂木の強度が弱まり、屋根材や積雪などの重みで軒が下がることがあります。
こうなったら、垂木からすべての屋根構造を交換修理する方法しかありません。
複数箇所から雨漏りしている
ルーフィングの経年劣化が進むと、その防水機能がなくなり、屋根面全体から雨水が浸入して、あちらこちらで雨漏りするようになります。
雨漏りを止めるには、新しいルーフィングを敷き直すことが不可欠です。
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まとめ
屋根の構造について、分かりやすくお伝えしたつもりですが、ご理解していただけたでしょうか?ご不明な点があれば、いつでもお問合せくださいね。