上棟式(棟上げ式)時に、ふと棟木が気になっているのではないでしょうか。
太さはこれぐらいでいいのかな?継いであるけど大丈夫?また、棟梁が棟木に貼り付けたものってどんな意味があるんだろうかなど。
そこで、今日は棟木の基本的なことと、棟木に貼り付けたものについてお伝えします。分からないといろいろ不安にあるので、この記事で知識を得て不安を解消しましょう。
棟木の基礎知識
ここでは、棟木の基本的なことと、よく一般の方から聞かれる疑問を2つお伝えします。
棟木とは
棟木の読み方は「むなぎ」です。三角屋根の一番高いところに取り付けられる骨組み(構造材)が棟木になります。
取り付けの際には、施主の家内安全と工事安全を祈願する上棟式などが行わることがあります。棟木に適した木種は、米松(ベイマツ)や杉などがあります。
棟木の太さは?
標準的な棟木の太さは、一般住宅では10.5センチ角~12センチ角といわれています。これ以上太いと、住宅上部の重量が増し、地震の際に不安定になります。
またこれ以上細いと、構造的に強度や耐久性を保ちことが出来ません。無論、規模が大きい屋敷や神社仏閣は、これよりも太くなりますが・・・。
棟木の継ぎ目や割れは大丈夫?
屋根裏に上った際、棟木に継ぎ目があったり、割れを見つけて、この家の作りは大丈夫だろうかと不安になることもあると思いますが、安心してください。その理由は説明しますね。
継ぎ目がある理由
通常の木材の長さは、樹木の長さの関係で4メートルぐらいしかありません。もちろん、それ以上、長く育った樹木もありますが、数も少なく高価で現実的はありません。
そのため、それ以上長い棟木が必要な場合、棟木同士を繋ぐことは、ごく一般的な工法です。
しかし、ただ繋ぐだけでは、強度を保つことは出来ませんので、継手加工の工夫や継手金具で補強します。これで棟木の強度も保たれます。
割れがある理由
棟木自体は天然樹木ですので、当初は水分を多く含んでいます。しかし、上棟からある期間が過ぎると、屋根裏の空気で乾燥し始めます。
その際にどうしても割れてしまうことがあります。これは決して欠陥建材を使用したわけではありませんし、また割れによって強度が低くなることもありませんので、ご安心ください。
棟木に付ける札について
このように上棟式の際に、棟木近くに札を貼り付けて、施主の家内繁栄や工事の安全を願う慣わしがあります。
この札のことを棟木札(むなぎふだ)や幣束(へいそく)といいます。この棟木札は、通常大工の棟梁が準備し張り付けます。
画像参照元:http://store.shopping.yahoo.co.jp/
画像参照元:http://www.sanki-j.com/
もしも、自分で準備される際は下記サイトから上棟セットとして購入できます
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棟木札に記載する内容について
基本的には、以下の3つを記載して一番高い棟木付近に張り付けます。
- 上棟の年月日(つまり、棟木を設置した日付です)
- 施主名
- 棟梁名、大工名
また地域によっては、棟木札と一緒に、おかめ面や鎌、籠などもお供え物として張り付けることもあるようです。1度お近くの年配の方にお供え物について確認してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、おかめ面は招福祈願で、鎌と籠は五穀豊穣祈願を意味するものといわれています。
棟木札を張り付ける方角について
原則として、棟木札が南か東に向くように(お日様の通り道を向くように)張り付けます。間違っても北東(鬼門)や南西(裏鬼門)の方角に張り付けないようにしましょう。
棟木付近からの雨漏りを実質0円で修理できる方法
棟木は屋根の一番高い箇所ですので、実は風の影響で破損する可能性が非常に高いのです。もしも、すでに火災保険に加入中でしたら、実質0円で雨漏り修理できる方法があります。
なぜならば、ほとんどの火災保険には「風災補償」が付いているからです。
その風災補償を使えば、保険会社が修理費用を負担補償してくれるので、実質0円で雨漏り修理できるわけです。
風災補償の詳しい仕組みや、実質0円で修理するには具体的にどうすればいいのか知りたい方は「雨漏りの修理費用を1円でも安く抑える為に知っておきたい4つのポイント」で詳しくお伝えしています。
まとめ
この記事では、棟木と棟木札について基本的なことをお伝えしました。分かりやすかったでしょうか。より詳しく知りたい方は、工務店の方や大工の棟梁に尋ねてみてください。