新築や屋根リフォーム時の見積書に「広小舞」という文字を見かけたり、大工さんから「広小舞(ひろこまい)の交換修理が必要だ」と言われて、広小舞って何だろうと思われていませんか?
この記事では、広小舞の基礎知識と負担0円で修理できる可能性についてお伝えします。
広小舞のことがよく分からないまま、工事を進めてしまうと、将来後悔する事態にもなりかねません。そのためにも是非参考にしてくださいね!
広小舞の基礎知識
ここでは、4つの広小舞の基礎知識をお伝えします。きっと後で役立つこともあると思いますので、ぜひ知っておきましょう。
広小舞とは
軒先の先端にある垂木の上に取り付ける木板のことです。雨樋が付いていないケラバ側(妻側)に取り付ける場合は「登りよど」と呼ばれています。
広小舞の役割
広小舞には、次の3つの役割があるといわれています。しかし、現在では材料の高品質化でその役割は薄れてきているようです。
軒先を揃える
垂木は細長い角材であるため、反ってしまい屋根面に凹凸が生じやすくなります。広小舞にはその凹凸を無くし、軒先を揃える役割があります。
水留め
水留めとは、野地板などの木材の切り口は、雨水を吸収しやすいので大雨や台風時に備えて切り口を濡れないように施工することです。その役割を広小舞が果たしています。
瓦角度の調整
次項目で詳しくお伝えしますが、広小舞には瓦角度の調整の役割があります。
瓦の種類によって、広小舞の厚みを足したり、広小舞の上にさらに「淀(よど)」を取り付けて瓦の角度調整の役割を担っています。
瓦葺き屋根には広小舞は必須です
屋根に瓦を葺く際に、上下に瓦と瓦は重なり合っていますよね。上側の瓦が、下側の瓦に一部上から被せることで、瓦すべての角度が均一になっています。
しかし一番下側の瓦には、被せる瓦がありません。そのため広小舞に厚みを増したり「淀(よど)」を取り付けて、軒先にある瓦角度も他の瓦と同じになるように調整をしているわけです。
もしも瓦葺き屋根に広小舞が無かったら、軒先にある一列の瓦だけが角度が異なってしまいます。
【ちなみに】
金属屋根では、角度調整が必要ないため野地板がそのまま広小舞の役割を果たしていることもあります。
外観には3種類ある
わかりにくいのですが、広小舞は外からでも見ることができます。脚立を使って、雨樋と瓦の間から覗き込めば、あなたでも広小舞を発見できます。
和風住宅などの軒天がない住宅では、軒下から直接見ることもできます。その見た目は、主に下記の3つに分けられます。
木材のまま
特に和風住宅の屋根では、広小舞の面取りや表面をカンナ掛けして、化粧材として木材のままで取り付けされることが多いです。
塗装
化粧としての意味合いと、それにプラスして広小舞自体にも、より水留め機能を持たせるために塗装されています。木目が気になる人は、塗装したほうがいいでしょう。
板金
塗装よりもさらに化粧性や水留め機能、防水性を高めるために、板金で覆うこともあります。
板金加工すると、特に広小舞の防水性はグンと高まり、後々のメンテナンス費用の低減にもなります。
広小舞の修理が必要になった際の対処方法
広小舞に修理が必要になった原因のほとんどは、経年劣化か施工不良が考えらますが、まれにそれ以外の原因もあります。
それは風災です。風災と聞くと、台風や竜巻だけをイメージされると思いますが、日常的な突風などでも被災していることもあります。
広小舞だけでなく、瓦やスレートの浮きや割れ、屋根漆喰などの崩れもあれば、風災で修理が必要になった可能性はさらに高まります。
風災なら負担0円で広小舞を修理できます
火災保険には風災補償が自動付帯されているものがほとんどです。あなたの火災保険を今、すぐ確認してみましょう。きっと風災補償がついているでしょう。
この風災補償とは、突風や台風などの強い風で損害を受けたのなら、保険会社があなたに代わってその修理費用(損害額)を支払うことです。
つまり、あなたは負担金0円で修理できるということになります。
もっと具体的に知りたい人は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」でその詳細をお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事では、広小舞の基礎知識とその修理費用を0円にする方法をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
広小舞のことをよく知らなかったときに比べて、少しは不安が低減されたのであれば、大変うれしく思います。