竜巻被害を加入中の保険で賄うための基礎知識

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竜巻 保険

「竜巻で屋根や瓦が飛んで途方に暮れている」
「竜巻が発生して不安!何かいい手立てはないだろうか」

そんな不安に掻き立てられている中、竜巻に効く保険があると、噂で聞いたことはないでしょうか?

竜巻被害に効く保険はあります。それは火災保険・自動車保険です。実はすでに加入済みの保険で十分に竜巻被害にも対応しているのです。

この記事では「なぜ、火災保険・自動車保険が竜巻被害でも効くのか」を詳しく説明していきます。

\外壁・屋根の修理は火災保険が使える/

竜巻被害でも保険が効く仕組み

まずは下記3つの竜巻被害に対する保険の仕組みをお伝えします。

  1. 住宅
  2. 家財
  3. 自動車

最初は、竜巻の住宅被害からです。

住宅に竜巻被害を受けた場合

火災保険には、ほぼ自動的に「風災補償」が付いています。まずは下記をご覧ください。

竜巻被害には火災保険も使える

出典 http://www.sompo-japan.co.jp/
※平成26年7月1日に更新され 表示が異なっています。

雪災補償パンフレット

竜巻は天災と思われがちですが、それは間違った認識です。竜巻被害は、上記の風災に含まれます。従って竜巻被害は火災保険の「風災補償」でカバーされます。

風災補償というと、火災保険の中でもオプション特約のように特別な契約だと思い、私の火災保険では、風災補償が付いていないと諦める必要は、まったくありません。

昔の火災保険は、風災補償が必須でしたので、あなたの火災保険にも必ず風災補償がついているはずです。

しかし最近では、風災補償をオプションで外すことができる火災保険も登場していますので、ここ10年以内に加入された方は、保険証券や保険会社で確認しましょう。

風災補償がポイント

7突風-木枯らし風災とは、強い風によって損害を受けることをいいます。その強い風とは、最大瞬間風速が20メートル以上の風です。台風や竜巻はもちろん強い風になります。

 風災補償とは、その強い風によって受けた損害を保険会社が補償することです。わかりやすくいいますと、竜巻で壊れた箇所の修理費用を保険会社が支払ってくれるわけです。

【ちなみ情報】カーポートやベランダ、テラスなども住宅の一部ですので、火災保険の風災補償の対象内です。住宅と一緒にその修理費用もカバーされます。

この火災保険の風災補償が、竜巻被害でも効く仕組みのポイントです。まずは、保険証券を確認したり、保険会社などに電話して、加入中の火災保険に風災補償が付いていることを確かめましょう!

家財に竜巻被害を受けた場合

火災保険の対象には大きく分けて2つあります。それは不動産である住宅と、動産である家財です。火災保険の契約時に、通常、家財も対象にするかしないかを決めているはずです。

保険料を抑えるため、家財を対象から外される方は、結構おられますので特に注意が必要です。

家財を対象にしていない方は、残念ですが竜巻被害でもその補償を受けることはできません。すべて自費で修理または買い換えることになります。

一方、家財も対象にしている方は、住宅と同様に火災保険の対象となり、その損害は風災補償でカバーされます。破損被害だけでなく、水濡れ被害も対象です。

例えば、テレビには全く破損はないけれども、竜巻時の雨で濡れてしまい、テレビが使い物にならなくなった。このような場合も補償されますので安心してください。

保険証券や保険会社への問合せで、加入中の火災保険が家財対象かどうかをすぐに確認しましょう。

自動車に竜巻被害を受けた場合

自動車の竜巻被害は、自動車保険で補償をされることがあります。しかし、どの自動車保険でも補償されるわけではありません。

絶対条件としては、必ず車両保険にも加入していることです。

車両保険に加入されていない方は、一切補償されませんので、酷なようですが保険で自動車を修理することが諦めてください。

車両保険には以下の4種類ありますが、その中でも1種類は竜巻被害が対象ではありませんので、注意してください。

一般車両保険  竜巻被害OK
車両危険限定A 竜巻被害OK
エコノミー車両保険+A 竜巻被害OK
車対車特約付き車両保険 竜巻被害NG

それぞれの車両保険の詳しい補償内容は、http://jidousha-hoken.info/で確認できます。

車両保険に加入されている方は、車対車特約付き車両保険でないかの確認を保険証券ですぐに確認しましょう。

【予備知識】国や自治体から助成金、見舞金等が出ることがあります。竜巻の被害状況によっては、国の激甚災害指定や自治体が災害救助法や被災者生活再建支援制度を設け、助成金、見舞金等が出ることがあります。

詳しくは、下記URLやそれぞれの自治体で確認できます。http://www.bousai.go.jp/

風災補償を使った竜巻被害→復旧の流れ

この項目では、竜巻被害に遭ってから修理完了までの基本的な流れを順にお伝えします。

応急処置(あなた・業者)

ブルーシートを被せるなどの応急処置をする。業者に応急処理を依頼する場合は、必ず、応急処理前後の写真撮影と領収証を取っておきましょう。応急処置費用も風災補償でカバーされます。
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保険会社へ連絡(あなた)

保険証券がお手元になくでも大丈夫です。保険会社名と電話番号が分かれば、保険契約者の名前だけで受付してくれます。
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見積り依頼(あなた)

一般の修理業者ではなく、風災補償の専門業者に見積もり依頼することがコツです。その理由は次項目を参照。
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調査見積り(専門業者)

専門業者の調査員が実際に屋根に上って被災箇所を探します。
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見積書の作成(専門業者)

一般の修理見積とは内容が異なり、保険申請を前提とした専用の見積書を作成します。
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保険請求書を保険会社に提出(あなた)

専門業者から送られてきた見積書に必要事項を記入すれば、それが保険請求書になります。
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屋根調査の実施(保険会社側)

専門業者とは、別に保険会社側からも調査があります。※省略される場合あり。
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保険金額の決定と支払い(保険会社)

保険会社の基準に沿って金額が算出されて、あなたの指定口座に保険金が振り込まれます。
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被災箇所の修理施工(専門業者)

基本的には竜巻被害が認められた箇所のみの修理施工になります。

上記工程のまとめ

上記の全行程で約3ヶ月以上要する場合もあります。竜巻被害に遭ったらすぐに行動を起こすことが一番重要です。

そのためにも日ごろから保険証券の所在は確認しておきましょう。最低でも保険会社名と契約者氏名を記憶しておくことが必須です。

損害保険金額の計算方法について

風災補償では、実際に支給される損害保険金の金額は、主に下記2つの定められた数式で計算されます。

実損払い方式

契約した保険金額を上限に損害額の全額を損害保険金として支払う方式です。この方式では、保険会社が認定すれば、見積り金額がそのまま損害保険金の額になります。

【具体例】

  • 保険金額800万円
  • 確定した損害額60万円
  • 保険価額1000万円(住宅時価のこと)

損害保険金の額=損害額=60万円

比例てん補方式

損害保険の額=損害額×保険金額÷(保険価格×80%)の計算式で保険金が支払われています。

この方式では、保険契約時の価格と竜巻被害に遭った時の時価の割合に応じて保険金が減額されて支払われます。

【具体例】

  • 保険金額600万円
  • 確定した損害額60万円
  • 保険価額1000万円(住宅時価のこと)

損害保険金の額=45万円
計算式:60万円×600万円÷(1000万円×0.8)=45万円

このように契約する保険金額がその時の住宅時価より80%以下だと、損害保険金の額が減額されてしまいます。

あなたの契約した保険金額で、実損払い方式になるのか、または比例てん補方式になるのかは、保険会社に問合せしたら調べていただけます。

今 加入中の火災保険を見直しましょう

竜巻被害時においては、その減額率が僅かでも損害額が大きいので、受取る損害保険金の額に大きな差が出ます。

特に住宅が全壊した場合は、その減額される額が数百万円にあることもあります。竜巻対策の一環として、今加入中の火災保険の金額を見直してみましょう。

その他受け取れる金額について

その他に受け取れるお金として、臨時費用保険金と残存物片付け費用の2つがあります。

臨時費用保険金

100万円以内で、前述の損害保険金の30%が限度です。

残存物片付け費用

前述の損害保険金の10%を限度に実費の支払いがなされます。

風災補償の手続きは専門業者に任せるべき

上記の計算式からも分かるように、保険金の決め手は損害額(修理費用)です。保険会社の鑑定会社が認定すればという条件付きですが、損害額≒修理費用≒見積り金額が多いほうが、基本的に支給される保険金は多くなります。

見積り金額を多くするには、悪徳業者のようにただ単に単価を高くすればいいというわけではありません。高くなる根拠をしっかりと提示して、鑑定人に納得してもらう必要があります。

風災補償を扱っている専門業者には、鑑定人を納得させるその経験とノウハウがあります。同じ風災補償で申請をするのであれば、断然専門業者に見積り依頼するほうが住宅復旧には優位です。

その専門業者については「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で詳しく説明しています。

またインターネットで「風災補償 専門業者」を検索すれば、いくつかの専門業者サイトがありますので、実際に自身で検索してみましょう。

竜巻被害対応の保険会社と電話番号

東京海上日動火災保険株式会社
0120-051-021
http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/

株式会社損害保険ジャパン
0120-727-110
http://www.sompo-japan.co.jp/

三井住友海上火災保険株式会社
0120-258-189
http://www.ms-ins.com/

AIU損害保険株式会社
0120-019-016
http://www.au-sonpo.co.jp/

明治安田損害保険株式会社
0120-550-346
http://www.meijiyasuda-sonpo.co.jp/

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
0120-985-024
http://www.aioinissaydowa.co.jp/

共栄火災海上保険株式会社
0120-044-077
http://www.kyoeikasai.co.jp/

富士火災海上保険株式会社
0120-228-386
http://www.fujikasai.co.jp/

日本興亜損害保険株式会社
0120-250-119
http://www.nipponkoa.co.jp/

日新火災海上保険株式会社
0120-257-474
http://www.nisshinfire.co.jp/

セコム損害保険株式会社
0120-210-545
http://www.secom-sonpo.co.jp/

朝日火災海上保険株式会社
0120-120-555
http://www.asahikasai.co.jp/

アイペット損害保険株式会社
0800-919-1525
http://www.ipet-ins.com/

アクサ損害保険株式会社
0120-699-644
http://www.axa-direct.co.jp/

アニコム損害保険株式会社
0800-111-1091
http://www.anicom-sompo.co.jp/

イーデザイン損害保険株式会社
0120-097-045
http://www.edsp.co.jp/

SBI損害保険株式会社
0800-8888-836
http://www.sbisonpo.co.jp/

ジェイアイ傷害火災保険株式会社
0120-399-061
http://www.jihoken.co.jp/

セゾン自動車火災保険株式会社
0120-251-024
http://www.ins-saison.co.jp/

ソニー損害保険株式会社
0120-303-709
http://www.sonysonpo.co.jp/

そんぽ24損害保険株式会社
0120-119-007
http://www.sonpo24.co.jp/

大同火災海上保険株式会社
0120-331-308
http://www.daidokasai.co.jp/

トーア再保険株式会
03-3253-3171
http://www.toare.co.jp/

日本地震再保険株式会社
03-3664-6074
http://www.nihonjishin.co.jp/

日立キャピタル損害保険株式会社
0120-815-366
http://www.hitachi-ins.co.jp/

三井ダイレクト損害保険株式会社
0120-312-770
http://www.mitsui-direct.co.jp/

賃貸住宅で竜巻被害に遭った場合にすべきこと

最後に、持ち家ではなくアパートやマンションなどの賃貸住宅にお住まいで、竜巻被害に遭われた時の対処方法をお伝えしています。

住宅に被害を受けた場合

通常は、アパートやマンションなどの建物は、オーナーが火災保険に加入しています。ですので、窓ガラスの割れや雨漏りなどの竜巻被害を受けたら、不動産管理会社に連絡をしましょう。

しかし、不動産管理会社によっては、火災保険の補償範囲に竜巻が含まれていることを知らない場合がありますので、連絡の際に一言「オーナーさんの火災保険で修理できる」と付け加えたほうがいいでしょう。

不動産管理会社の中には、オーナーの費用負担を忖度して、竜巻被害があってもオーナーには連絡せず、そのまま放置されることもあるようですので、しっかりと火災保険の風災補償を申請すればオーナーの費用負担がないことを伝えましょう。

家財に被害を受けた場合

家財の火災保険は賃借人であるあなたが加入しているので、はじめにお伝えしたように、ご自身で保険会社に連絡をして火災保険の風災補償を申請します。

賃貸住宅でも所有住宅でも家財はあなたの物であり、保険契約者のあなたですので、何ら変わりはありません。

まとめ

この記事では、竜巻被害は通常の火災保険で十分に賄えることをお伝えしました。火災保険は火災だけでなく、竜巻や台風、突風などの風災や大雪などの雪災、ヒョウ災にも対応していることを覚えておきましょう。

また近年はオプションで「風災・雪災・ヒョウ災」補償を外せることができるようですが、一番保険金支払いが多いのが、この風災補償です。保険料を気にするあまり風災補償を外されることは絶対におススメしません。

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PR編集部

すべての人にとって大切な住居。その屋根を修理するのに、助成金を利用するのは当然の権利であり、誰もがきちんと利用するべきだ。私たちはその事実を広めるお手伝いをしたいと考えています。

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