- 「雪が隣の2F屋根から落ちてきて、カーポート屋根を壊れされた。」
- 「自宅の2F屋根からの落雪で、隣のテラス屋根を破損してしまった。」
こんな場合、その負担は誰がするの?と思われていますよね。
その答えは、どちらもあなたが負担する義務も責任もありません。ただし1つだけ、条件があります。その条件とは、すでに火災保険に加入されていることです。
雪と火災保険って、一見何の関係もないように思われている方が多いですが、実は深い関係があります。このページでは、その関係について詳しく説明します。
屋根の積雪対策には主に5通りあります
方法 | 手軽さ | 仕組み | 費用感 |
雪止め金具 | ◎ | 雪を引っ掛ける | ◎ |
無落雪屋根 | × | 屋根形状を工夫 | × |
電気式屋根融雪システム | △ | 電気熱で融雪 | △ |
融雪ネット | 〇 | 電気熱で融雪 | 〇 |
屋根雪落雪システム | △ | 電気熱で落雪 | 〇 |
火災保険に加入済の人に屋根から落雪があった時に絶対に損をしない方法をお伝えする前に、まずは、そもそも落雪をしないで済む主な屋根の雪対策5つを知っておきましょう。
雪止め金具の取付け
屋根上に積もった雪がズレ落ちないように、屋根材に引っ掛け金具を取り付けて、雪による損害を低減する対策です。
上記写真はスレート屋根用の雪止め金具ですが、その他 日本瓦用や金属屋根用もあります。
スレート屋根の場合は、隙間に雪止金具を差し込んで、返しを引っ掛けるだけで設置は完了しますので、屋根に上れる人であれば素人でも簡単にできます。
一方、日本瓦や金属屋根の場合は、少し設置作業が複雑になるので、日曜大工が得な人でも業者に依頼したほうがいいでしょう。雪止め金具の種類や仕様などは、http://www.swallow-k.co.jp/で詳しく解説されています。
無落雪屋根に葺き替える
屋根の形状を上図のようにバタフライ状にして落雪を防止する対策です。
上図のように屋根の中央が凹んでいる形状なので、決して雪が軒先に落下することはなく、また豪雪地帯では重労働になる雪掻きもする必要はありません。
ただし屋根リフォームなどで、この形状にすることは困難なので、主に新築向けの落雪対策といえます。無落雪屋根のタイプやメリット、デメリットなどは、https://yane-connect.com/で解説されています。
電気式屋根融雪システムの設置
屋根材全体の下に電気式ヒーターを設置してスレートやトタンなどの屋根材を暖めることで積雪を防ぎ、雪が起因する損害を予防する対策です。
上図の「北国の春」を例にしますと、その特長には下記の5つがあります。
- 低ランニングコスト
- オーバーヒートの心配なし
- どんな屋根形状にも施工可能
- 耐熱・絶縁性に優れている
- 昇温性・均熱性に優れている
その構造や仕様などについては、他サイトですが、http://www.melonbun.com/で詳しく解説されています。
融雪ネットの取付け
雪が積もりやすい屋根の軒先部分に電気式ヒーターのネットを設置して積雪を防ぎ、落雪などの被害を防止する対策です。
サンライズ社製のものでは、取付けも取外しも簡単にでき、耐久年数は10年で、省力タイプと強力タイプの2つがあります。
そして特殊ヒーター線を使用しているので、-4℃の気温の雪の中においても、20℃以上の発熱をします。詳しくは、http://www.melonbun.com/ で解説されています。
屋根雪落雪システムの設置
三角屋根の一番高い棟にアンテナ式ヒーターを設置し、棟部分に積もった雪を溶かし、屋根頂上部で雪を割ることで、小さな落雪を発生させて、大きな落雪被害を未然に防ぐ対策です。
屋根雪落雪システム「ヤネラク」は、特許庁に登録済の独自の技術により、棟部分全体に、融雪ヒーター線を収納した金属パイプを設置、自己温度制御センサーにより、常に一定量の積雪で屋根雪を融雪して強制落雪を行います。
その詳しい仕組みは、http://www.techno-aizu.com/で説明されています。
あなたに適している積雪対策はこれだ!
- 費用重視 → 雪止め金具
- リフォーム → 電気式屋根融雪システム
- 豪雪地域にお住まい → 無落雪屋根
積雪損害は火災保険でカバーできる
この項目では、火災保険に加入済の人には必見の屋根から落雪があった時に絶対に損をしない方法をお伝えしていますので、じっくりとお読みください。
実は、あなたが加入されている火災保険には、ほとんどの場合、自動的に雪災補償が付いています。
火災保険の契約時に雪災補償を外した記憶がなければ、まず雪災補償が付いているといっていいでしょう。
もしも、保険証券が見つかるようでしたら、自分の目で確かめてください。雪災という文字があるはずです。
またはインターネットで「雪災補償」と検索してみてください。たくさんのサイトで確認できます。この雪災補償があれば、屋根から落ちてきた雪の損害は、保険会社が補償してくれます。
つまり、あなたは負担金0円でカーポートやテラス、雨樋などの修理ができるわけです。
雪災とは
雪災とは、上記写真のように主に屋根からの落雪による損害のことです。豪雪地方では、雪の重みで住宅がつぶれることがありますが、もちろんそれも雪災です。
雪災補償は当然の権利です
多くの方は、この雪災補償のことを知らず、火災保険でカーポートやテラス、雨樋、屋根などが修理できるはずがないと、その権利を放棄されています。
または火災保険の雪災補償で修理することは保険金詐欺だと思われているのかもしれませんね。
しかし、雪災補償を受けることは「保険加入者の当然の権利」なのです。そのことは保険証券や保険会社のパンフレットにちゃんと表記されています。
雪災補償を受ける手順
ここでは、実際に雪災補償を申請する手順をわかりやすく、チャート式でお伝えします。
■破損を発見したら、保険会社ではなく専門業者に調査依頼(あなた)
■専門業者による調査の実施(専門業者)
■調査報告書・見積書の作成と送付(専門業者)
■保険会社へ事故電話報告(あなた:これが保険申請になります)
■保険請求書類(調査報告書・見積書など)を保険会社に提出(あなた)
■鑑定人による調査の実施(保険会社側)
■被災額の確定後、保険金額の決定(保険会社)
■保険金の支払い(保険会社)
■損害箇所の修理施工(専門業者)
【ポイント】
最初に保険会社ではなく、専門業者に連絡することが最重要ポイントです。なぜならば、保険会社は保険金を支払う立場だからです。
保険会社は、法令順守に従い、保険金額を減らすことも重要な業務の1つなのです。だから最初に保険会社ではなく、保険申請に長けた専門業者に連絡することをオススします。
専門業者のことをもっと詳しく知りたい方は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」をご覧ください。
どの損害保険会社でも可能です
日本国内の損害保険会社であれば、どの会社でも雪災補償で申請できます。もちろん、ローン時に加入された火災保険でも大丈夫です。
火災保険を扱っている損害保険会社の一覧表を載せておきますので、確認してみましょう。
自動車の雪災は自動車保険の対象です
落雪で自動車に損害を受けた場合は、火災保険ではなく、自動車保険の車両保険によってその損害費用は補償されます。
屋根から落ちてきた雪などで損害を受けた場合、一般の車両保険に加入されていれば、雪災補償の対象となり、保険会社より自動車の修理費用は給付されます。
しかし、他車との衝突等に限定した車両保険(車対車+A)の場合には補償されませんので、注意しましょう。
雪害に遭った屋根の火災保険が使える
ここでは、隣家or自宅のどちらの火災保険を使うことができるかを3つのケースに分けてお伝えします。
雪災ケース①
自宅屋根から雪が落ちて、隣のテラスを壊した場合
隣の火災保険でカバーされます。
雪災ケース②
隣の屋根から雪が落ちてきて、自宅のカーポートが破損した場合
自分の火災保険でカバーされます。
雪災ケース③
自宅屋根から雪が滑り落ちる際に、自宅の雨樋が傾いた場合
自分の火災保険でカバーされます。
※自宅やお隣が火災保険に加入していない場合
お隣から落ちてきた雪の被害は、気持ち的にはお隣に弁償してもらいたいですが、現実には自分で修理するほうがいいでしょう。
お隣に弁償を求めると、今後の近所付き合いの支障が生じるかもしれません。また自宅から落ちた雪の隣への被害は、基本的にはお隣が修理するべきですが、余裕があれば、いくらか修理費用を負担するのがいいかもしれません。
何だか損するように思えますが、近所付き合いの必要経費と割りきりましょう。
業者選びのコツ
業者選びのそのコツは悪徳業者情報を「探さない、調べない」ことです。これだけだと全く意味が不明ですよね。しっかりと説明しますね。
悪徳業者は常に新しい手口を考えている
悪徳業者は、常に新しい詐欺手口を考え出し、実行していますよね。実はあなたが知っている悪徳業者情報はもう古くてあまり価値がないものがほとんどなのです。
そのため悪徳被害の防止効果はあるにはありますが、限定的で完全ではありません。
であれば優良業者を探そう
そんなリスクを犯すよりももっと確実に業者選びで失敗しない方法があります。それは悪徳業者ではなく、優良業者を探し出すことです。それも電話1本で誰にでもできます。
優良業者は「お客のことを第一に考えて営業している」ので、既にご加入の火災保険で修理できる方法を知っていて、必ず提案してくれるハズですよね。提案してくれるかどうかは、電話1本するだけで分かります。
その具体的な電話問い合わせ方法は「絶対に騙されない!屋根修理詐欺の実態と悪質な修理業者の見分け方」で詳しくお伝えしています。
まとめ
屋根から雪が落下した際は、まずは火災保険が使えることを思い出しましょう!
そうすれば、その負担費用が0円で、屋根そのものはもちろん、カーポートやテラス屋根、雨樋も直すことができるかもしれませんよ!