コロニアルにコケが生えて、見栄えが悪くなり、そろそろ塗装の時期かなと思われていませんか?または、突然業者に屋根塗装を勧められて、びっくりしてその費用で悩まれているかもしれませんね。
実は、築年数によっては、塗装をしないでそのままのほうがいい場合もあるんですよ。
今回は、塗装時期の判別方法、塗装工程、コロニアル屋根塗装の料金目安をお伝えしますね。また一発でわかる優良業者の見分け方もお伝えしますので、参考にしてみてください。
塗装時期の判別方法
コロニアル屋根の塗装時期は、一般的には10年間といわれていますが、あまりその10年間にこだわる必要はありません。
ネット上で塗装業者や屋根修理業者が分かりやすい宣伝文句として使用しているだけです。一応もっともらしい理由をいくつか挙げていますが、それも無理にこじつけた宣伝文句といわざるを得ません。
なぜならば、コロニアル屋根の塗り替え時期は、経過年数だけで決まるわけではないからです。経過年数以外に、下記2つが大きく塗り替え時期に影響しています。
気象環境 | 直射日光、風通り、湿気など |
屋根の勾配(傾斜) | 低勾配は雨水が溜まりやすい |
具体的な判別方法
そこで、具体的にコロニアル屋根をどのような視点でみればいいのかを塗装必要レベル別に書き出して見ました。数字が多いほど塗装や修理が必要になります。
レベル① 塗装に艶はあるか?
レベル② 新築時よりも色が薄くなっているか?
レベル③ 塗装面が白っぽくなっているか?
レベル④ コケやカビでコロニアルが黒や赤っぽくなっているか?
レベル⑤ 塗装が剥がれてコロニアルがボロボロになっているか?
塗り替え時期には日当たりと湿気がポイント
日当たりのいいコロニアル屋根は乾燥が早いので、傷みは少ないです。反対に日当たりの悪いコロニアル屋根は、長時間水分・湿気を滞留させますので、その分塗装の劣化も早く進行させます。
しかし、日当たりが良すぎるのもコロニアル屋根を痛める原因にもなります。そのワケは紫外線です。紫外線もコロニアル屋根に強力なダメージを与えます。
紫外線をあまり浴びないと不健康になるといわれていますが、海水浴などで紫外線を浴びすぎると肌に悪影響が出ますよね。
コロニアル屋根も肌と同じなんですよ。日当たりと水分のバランスが重要なんです
また、塗り替えが2回目以降だと、前回の塗装状態も大きく影響されます。よって経過年数だけで塗り替え時期は分かりません。
ベストな塗装時期
では、コロニアルがどのようなになれば、塗装をすべきなのでしょうか。一番コストパフォーマンスがいい塗装はどの状態でしょうか。
最もおススメの塗り替え時期はレベル③~レベル④の間です。レベル③のチョーキング現象が出てくると塗り替え準備をしなければならないとお考えください。
レベル③までは塗料だけの劣化現象ですが、レベル④のコケやカビが繁殖してしまうと、すでにコロニアル自体にも水分を含むことを意味しますので、コロニアル自体が劣化していることの証拠です。
劣化したコロニアルに塗装してもあまり良くないことはお分かりだと思います。このようにコロニアル屋根の塗装時期は、チョーキング現象の有無で分かります。
【注意事項】
劣化したコロニアルに塗装すれば、一時的には見栄えはよくなりますが、もう水分がコロニアルに含まれているので、短期間で塗装は劣化し剥げます。非常に効率の悪い屋根塗装になります。
塗装をしないほうがいい場合もある
しかし、すでにレベル④後半やレベル⑤のようにギッシリとコケが生えていたり、塗装自体があちこちで剥がれている場合は、屋根塗装することはおススメしません。
その後、雨漏りがはじまったら、屋根の葺き替えまたは住宅の建て替えをおススメします。
もちろん、ご予算の関係もあるとは思いますが、コロニアルが完全に劣化しているうえに塗装をしても一時的に見栄えだけは良くなりますが、すぐに塗装は剥がれてしまいます。
また雨漏り防止や屋根材保護に関しては、その塗装は全く効果がありませんので、ほぼ100%無駄な出費になってしまいます。
基本的なコロニアル屋根塗装の工程
コロニアル屋根が白っぽい色から黒や緑、茶色に変わり始めたら、塗り替えのサインです。それでは、私たちが行なっている屋根塗装の工程をご紹介します。
足場を組みます
住宅周囲全体もしくは一部に安全対策のため、足場を組ます。
高圧洗浄機でコロニアルの汚れやコケを除去
高圧洗浄機でコロニアルのコケやカビを取り除きます。コロニアルが重なっている箇所や棟板金、屋根の隅付近は、特に念入りに洗浄します。全体洗浄を最低でも2回はします。
ここで手を抜くとすぐに塗装が剥がれてしまいますので、何度も確認します。結構しぶきが飛びますので、足場に養生シートを張っておきます。乾燥時間は24時間以上です。
棟板金は新しいものと交換
棟板金部分は、サンダーや紙ヤスリなどで棟板金の錆び落としをする方法もありますが、手間が非常に掛かる割には、錆を発生しやすくなります。
よって当社では新しい棟板金に交換いたします。また費用も交換のほうが安くなる場合が多いです。
塗装しないところをマスキング
塗装をしない箇所(破風板や鼻隠、金具部分など)を保護するためにテープや新聞紙などを利用して塗料が付かないようにします。
このことをマスキングといいます。場合よっては、お隣さんの住宅や車にも大きなビニールカバーを被せるなどのマスキングもします。
シーラー(下塗り)をコロニアルに塗ります
シーラーとは、コロニアルと塗料の接着をよくするための塗料型の接着剤です。コロニアルの傷みが激しい場合は、このシーラー塗りを2回します。
タスペーサーを取り付け
タスペーサーとは、屋根塗装時にスレートとスレートの間に差し込む部材です。
タスペーサーの役目は、コロニアルとコロニアルの間を塗料が塞いでしまうと毛細管現象で雨水が上ってしまうので、隙間を確保することです。
またその隙間には、コロニアル下の湿気を外部に逃がす役目もあります。
隅部分などを小型ローラーで塗ります(部分中塗り)
下塗りから最低三時間は経過させてから中塗りをします。
コロニアルとコロニアルの重なり部分や金属部分は、次工程の大型ローラーではどうしても塗り残りができるので、先に小型ローラーで隅や凹凸部分を塗装します。
塗料を小型ローラーにつける際、しっかりと塗料容器の中で塗料をかき混ぜてからにします。塗料成分が容器の底に沈殿していますと色ムラになります。
ローラー塗りで塗装します(全体中塗り)
平面部で広いところは、ローラーで一気に塗ります。もちろん、ローラー塗装の場合も、塗料はしっかりとかき混ぜます。
塗装順は、塗料を塗りたては滑りやすく非常に危険なので、屋根頂上から下がりながら塗っていきます。
再度の小型ローラー塗りとローラー塗り(上塗り)
上塗りは中塗りから二時間以上、経過してから行います。最後の仕上げになりますから、塗り残しがないか、よく確認します。確認できれば完了です。
コロニアル屋根塗装の料金目安
「コロニアルの劣化状況」「塗料の種類」「足場の有無」「塗装面積」「勾配」などが要因で塗装料金はどうしても大きな差が生じてしまいます。
しかし、それでも「料金目安」というものは業界内では存在します。なかなか他社では紹介していませんが、勇気を出してお伝えします。
コロニアル屋根塗装の 料金目安 |
35万円~120万円 (足場代含む) |
- 上記金額は、あくまでも一般的な規模の戸建住宅である10坪~30坪あたりの業界目安です、
- 近隣状況や破損状態、屋根勾配、塗装方法等により目安の範囲外になりこともあります。
この金額範囲内であれば、手抜き業者やボッタクリ業者の可能性は少ないでしょう。それでも結構な金額だと思われていますよね。
実は場合によっては、あなたは自己負担金0円でコロニアル屋根を塗装できるかもしれません。そのキーワードは「火災保険」です。詳しくは下記をご覧ください。
コロニアル屋根塗装を負担0円にする方法
コロニアル屋根に塗装が必要になった原因や状況によっては、その塗装費用が収支0円になる可能性があります。そのキーワードは「火災保険」です。
そして納得されましたら、火災保険の加入を検討されることをおススメします。では、コロニアル屋根塗装を負担0円にする方法を解説します。
火災保険について
火災保険とは当初、住宅などの建物が火事で燃えてしまったときに補償する保険でした。
当時の名残りで火災保険という名称が広く周知されていますが、現在では火災のほか、「落雷」「風災・雪災・ヒョウ災」も基本補償されているものがほとんどです。
最近では「水害」「水濡れ」「盗難」なども対象に含まれた、より充実した補償が受けられる住宅総合保険も登場しています。
住宅総合保険も当然、「風災・雪災・ヒョウ災」を補償する保険ですので、火災保険と同じ意味でお考えください。
風災補償について
注目して欲しい点は、火災保険の基本補償の中でも「風災補償」です。
「風災」補償とは、突風・強風・台風・旋風・暴風・暴風雨等の強い風による災害により、建物や家財が被害に遭った場合にその損害金額を補償するという保険サービスです。
風災時のイメージってどんな風を想像されますか?まずは、台風や竜巻をイメージされると思いますが、それだけではありません。
実は、下記動画のような風でも保険会社は風災補償をしている場合もあります。
主な風災には以下のようなものがあります
コロニアルのひび割れや浮き、棟板金の浮きやクギ浮きなど。
風災の痕跡があれば火災保険が効く
塗装をお考えのコロニアル屋根は、同時にこのような不具合はありませんか?
一般の方ではその確認は難しいと思いますが、専門業者が屋根に上るとほとんどの場合、塗装が劣化しているコロニアル屋根には、上記のような風災の痕跡が確認でできます。
風災の痕跡があれば、火災保険を申請することで、その損害金額を保険会社がカバーしてもらえる可能性があります。そしてその保険金でコロニアル屋根を塗装できるかもしれません。
1つだけ欠点があります
しかし、この方法には1つ欠点があります。それは、基本的には屋根塗装の不具合は補償の対象外であることです。
火災保険の風災補償は、あくまでも強い風によって受けた箇所の機能を回復させるために、必要な費用(これが損害金額です)に対して支払わられるものです。新しく価値を生み出す料金に対して支払いはされません。
例えば、コロニアル屋根塗装は、機能を回復させる要素もあるが、新たに付加価値を創造するとも言えますよね。
しかし、屋根塗装が必要ということは同時に強い風によって何らかの損害(風災)を受けている可能性が非常に高いとも言えます。
100%経年劣化でない=火災保険で塗装できる?
そのため、確定した損害金額(保険金額)によっては、塗装料金を業者が負担して、風災補償で給付された保険金でコロニアル屋根の塗装もできるかもしれません。
しかし、屋根塗装料金は本来、風災補償で支払われる対象ではないことは肝に銘じていてください。念のため、もう一度言いますね。必ず風災補償で屋根塗装ができるわけではないことはご了承ください。
さらに詳しく火災保険でコロニアル屋根を塗装する仕組みを知りたいという方は「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で、その詳細を説明していますので、よろしければご覧ください。
一発でわかる優良業者の見分け方
業者に見積り依頼する際に、いろいろな不安がよぎると思います。
たとえば「ボッタクリ業者に騙されるかもしれない」「手抜き業者にとんでもない工事をされるかもしれない」と考え始めると、早く手立てをしておけば安くできたのに、見積り依頼自体を躊躇して後伸ばしたために、結果的に高くついてしまったという話はよく耳にします。
実は、そのような残念な結果はごく簡単な方法で回避できるのです。それも特別な技術や費用も一切必要ありません。
「魔法の問い合わせ」があります
その優良業者の見分け方とは、見積り予定の業者に「ある問合せ」を電話で行なうだけです。
上記の言葉で電話問合せするだけです。私たちは、この問合せを「魔法の問合せ」と呼んでいます。
たとえ、風で壊れていなくてもあえてこの質問をその業者にぶつけてみてください。もちろん、火災保険に加入されていなくても優良業者を見つけ出す方法としては有効です。
たったこれだけの問合せで、面白いようにその業者の優劣が分かります。その業者の対応が「まずは屋根を見せてください」というような趣旨であれば、残念ですがその業者は優良とは言えません。
優良業者であれば…
はじめに火災保険の加入の有無を必ず確認するはずです。その理由はもうお分かりですね。そうです。火災保険の風災補償を利用すれば、あなたの負担金が0円になる可能性があるからです。
あなたにとってこのような最大メリットがあるにもかかわらず、火災保険には一切触れず、見積りを勧めてくる業者は、身勝手でお客様のことをあまり考えていないでしょう。
そんな業者に塗装工事をさせたら、自己都合を優先させた塗装工事になることは火を見るより明らかです。優良業者は、この「魔法の問合せ」で見つけ出しましょう。
まとめ
今日は、塗装時期の判別方法、塗装工程、コロニアル屋根塗装の料金目安をお話させていただきましたが、いかがでしたか。少しでもあなたの助けになれれば嬉しいです。
また業者に見積り依頼される際は、本当に「魔法の問合せ」を試してみてくださいね。必ず優良業者に出会えるはずです。