新築時や屋根修理の際、屋根板金の価格が高いのでは?とか、また板金にコーキングされていたら、気になってしまいますよね。
そこで、本日は屋根板金の「種類」「修理価格の目安」「0円で修理できる方法」についてお伝えしたいと思います。
屋根板金の種類
屋根の材料としてよく使われる5種類の板金についてお伝えします。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板とは、アメリカの会社が開発したアルミニウム・亜鉛・シリコンで形成された鋼板のことを指します。日本国内では、日鉄住金鋼板株式会社が商標登録しています。
その特徴は「耐久性」「防食性」「耐熱性」「加工性」などが他の鋼板より優れている点が挙げられます。ガルバリウム鋼板についての詳細は「誰でも分かる!ガルバリウム鋼板屋根のメリットとデメリット」でお伝えしています。
【コーキングの必要性】無し
ガルバリウム鋼板の屋根にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
トタン屋根
トタンとは、鋼板に亜鉛をメッキしたものをいいます。一番の特徴は「防食性」です。亜鉛は鋼板(≒鉄)よりも酸化しやすいので、鋼板の腐食を防ぎます。
たとえ、キズは付いて鋼板が露出しても酸化作用で腐食を抑えることができるのです。トタン屋根について詳しく知りたい方は「基本的なトタン屋根の塗装方法とその料金目安」をご覧ください。
しかし、ガルバリウム鋼板の登場により、その需要は年々、減少傾向にあります。現在では、新築でトタン屋根にする方は皆無といっても過言ではありません。
【コーキングの必要性】無し
トタン屋根にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
※ブリキについて
トタンとよく混同されるブリキは、鋼板の表面をスズで覆っているものを指します。ブリキはスズが一部でも剥がれると一気に鋼板が錆び始めます。
そのため現在では屋根の材料としては、全く使われていません。
棟板金
棟板金とは、主にスレート屋根の棟(頂上部分の尖った部分)に被せる板金のことを指します。この棟板金がなければ、棟部分から雨水が浸入して雨漏りになってしまいます。
屋根の一番高い部分に設置されているため、突風や強風などで、壊れやすい箇所として知られています。
【コーキングの必要性】有
3方向以上の繋ぎ部分の棟板金には、どうしてもコーキング施工が必要になる場合があります。その理由は、構造が複雑だからです。
棟板金は現場ではなく、金属加工工場で成型されるため、いくら正確に寸法取りをしても、微妙に形が合わない場合があります。その際は、その隙間をコーキングにより塞ぎます。
谷樋
以前は、V型の谷樋がほとんどでしたが、近年では半円型やコの字型がメインになりつつあります。そのワケは、最近多発しているゲリラ豪雨です。
V型よりも半円型やコの字型の谷樋のほうが同じ体積で流水量が確保できるからです。また、谷樋の材質もより高機能なガルバリウム鋼板に変わりつつあります。
【コーキングの必要性】無し
谷樋は、コーキングなしで雨仕舞いされるのは普通です。谷樋にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。
水切り金具
屋根の水切り金具は、主にケラバに施工されています。ケラバとは、雨樋がない部分の屋根端のことです。
屋根材から垂れ流れる雨水を水切り金具で、その浸み込みや浸入を防いでいます。
【コーキングの必要性】無し
水切り金具は、コーキングなしで雨仕舞いされるのは普通です。水切り金具にコーキングがされていたら、施工ミスの可能性があります。
コーキングを見かけたら、必ず施工業者にその理由を確認しましょう。ただし、修理の場合は除きます。
屋根板金の修理価格
ここでは、修理の際に掛かる価格の目安をお伝えします。
新築時の価格もお伝えできればいいのですが、住宅全体の価格のうち、屋根板金の価格だけを抜粋することは、お客様の混乱を招く可能性が高いので、割愛させていただきます。
ガルバリウム鋼板屋根への葺き替え
日本瓦 ↓ ガルバリウム鋼板 |
50,000円~80,000円/坪 |
15,200円~24,300円/㎡ | |
一般的な住宅では、50~240万円 | |
スレート ↓ ガルバリウム鋼板 |
30,000円~60,000円/坪 |
9,100円~18,200円/㎡ | |
一般的な住宅では、30~180万円 |
トタン屋根の塗装修理
一般的な規模の住宅 | 35万円~120万円 |
棟板金の交換修理
一般的な規模の住宅 | 30万円~100万円 |
谷樋の交換修理
一般的な規模の住宅 | 15万円~50万円 |
水切り金具の交換修理
一般的な規模の住宅 | 2万円~3万円/1.8m |
【注意事項】
この水切り金具の交換修理のみを行なうことは稀です。通常は他の修理工事と同時に行なっています。また、上記金額はコーキング接着による価格です。
0円で屋根板金が修理できる方法
屋根の板金が壊れる原因で一番多いのは、風によるものです。台風や竜巻で壊れるのは、もちろんですが、春一番や木枯らしなどの突風でも壊れることがあります。
このように強い風で壊れることを「風災」といいます。実は、今加入中の火災保険や共済には「風災補償」や「自然災害保障」が自動で付いているのが普通です。
きっとあなたの火災保険や共済にも自動で付いているはずです。ぜひ、証券を見て確認してみてください。保険会社のホームページやパンフレットにも風災補償のことは記載されています。
この風災補償・自然災害保障で修理すると、あなたの負担金はゼロ円で済むというわけです。
具体的にどのようにすれば、火災保険の「風災補償」や共済の「自然災害保障」で修理できるかは「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で詳しくお伝えしています。
まとめ
屋根板金について、基本的なことをお伝えしましたが、分かりやすかったでしょうか?屋根板金に修理が必要と感じたら、まずは加入中の火災保険、共済のことを思い出しましょう!