新築やDIY時、垂木のサイズ・寸法は、これで大丈夫かなと心配になることもあると思います。中々、素人さんには分かりませんよね。
大きなサイズにすれば、頑丈になるのは当たり前ですが、それなりに価格も高くなってしまいます。
今日は、垂木の基本的なこと、その標準的なサイズ・寸法についてお伝えしますので、参考にしてくださいね。
垂木について
垂木は「たるき」と読みます。屋根を構成する野地板を支える斜めの構造材のことです。
具体的には屋根の野地板を支えるために、その野地板下にある建材のことで、屋根の一番高い箇所である「棟木・むなぎ」から軒先の「桁・けた」の間に取り付けられる長い木材のことです。
通常、この垂木には勾配(傾斜)があります。
垂木の役目
この垂木がないと、屋根面に凹凸ができ、キチンと屋根を葺くことが出来ません。
また屋根面が歪んでしまうので、当然雨漏りの可能性も高くなりますし、野地板の取り付けもうまく出来ないので、突風などのちょっとした風でも屋根が壊れやすくなります。
よって、いわゆる三角屋根の住宅では、垂木は必須といっていいでしょう。
【垂木の歴史】
インターネットで、垂木の歴史について詳しく書かれているサイトを見つけました。
写真入りで非常に分かりやすく説明されていますので、垂木の歴史に興味がある方は、ぜひ訪問してみてください。
垂木の歴史サイト:http://www.eonet.ne.jp/
垂木のサイズ・寸法について
ここでは、一般的な住宅の「スレート屋根」「瓦屋根」「テラス」の標準的な垂木のサイズ・についてお伝えします。決してこのサイズ・寸法でなければ駄目だというわけではありません。
また、神社仏閣や倉庫、工場などの大きな建物の垂木のサイズ・寸法については、必ず専門業者にお問合せください。
スレート屋根
幅4.5センチ×高さ(厚み)6センチ
【軒の出が長い場合】
幅4.5センチ×高さ(厚み)7.5センチ
※ガルバリウム鋼板などの板金屋根も同じでいいでしょう。
瓦屋根
幅6センチ×高さ(厚み)7.5センチ
【軒の出が長い場合】
幅6センチ×高さ(厚み)9~10.5センチ
※スレート屋根よりも高さ(厚み)がある理由は、瓦がスレートやガルバリウム鋼板より重量があるからです。
テラス
幅4.5センチ×高さ(厚み)4.5センチ
【軒の出が長い場合】
幅4.5センチ×高さ(厚み)6センチ
軒の出が長いと垂木の高さ(厚み)を増す理由
普通に考えれば想像できると思いますが、軒部分では垂木の下支えがないからです。
下支えがないと、どうしても屋根材や野地板などの重さで垂木が垂れ曲がる可能性が高まるので、それを防止するために高さ(厚み)を増して補強し、施工します。
垂木の長さについて
垂木の長さは、通常3メートル、4メートル、6メートルの種類があります。屋根の長さに合わせて、それぞれの長さの垂木を無駄がでないようにカットし、組み合わせましょう。
また、垂木の組み合わせ部分は、必ず母屋部分で行ないましょう。母屋の下地がない部分で直接、垂木同士を繋いでも、野地板を支える力を全く保つことが出来ません。
価格の目安
幅4.5ミリ× 高さ(厚み)4.5ミリ× 長さ4000ミリ |
630円~789円/本 |
幅4.5ミリ× 高さ(厚み)6.0ミリ× 長さ4000ミリ |
1,050円/本 |
価格参考サイト:http://www.saiyasu-navi.net/
購入先
購入は、お近くのホームセンター等でも可能です。上記以外の寸法も多数ありますので、自分に合ったサイズを選び、価格をご確認ください。
ただし、ホームセンター等では長さ4メートルまでしか無いようですので、どうしても5メートルや6メートルなどより長い垂木が必要な場合は、工務店などの販売している木材店に問合せしてみましょう。
垂木に修理が必要になる例
上記のような状態に垂木がなっていると、修理が必要になります。
まだ雨漏りがしていないからと、そのままにしておくともっと高額な修理費用が必要になる可能性がありますので、すぐに対処しましょう。
垂木の修理費用を負担0円にする方法
しかし、気になるのは、その修理費用ですよね。実は修理費用を負担0円にする方法があります。
それは、すでに加入中の火災保険です。火災保険には特約補償が自動で付いていて「強い風や積雪」で被害を受けた場合は、その修理費用(損害額)が補償されます。
その詳しい仕組みは「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」でお伝えしています。火災保険加入者には必見情報ですので、ぜひお読みください。
まとめ
垂木について基本的なことと、サイズ、寸法についてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
屋根の構造によっては、この記事でお伝えしたサイズ・寸法にならないこともありますので、その際は標準サイズにならない理由をキチンと確認し納得してから、工事を依頼しましょう。