自宅の屋根が傷んできたり、中古住宅の購入や屋根の葺き替えを検討中で、屋根の種類によってどれぐらい寿命が違うのかなと思われているのではありませんか?
今日は、今までに1000軒以上、屋根を修理してした私が、屋根種類毎の実際の平均寿命年数と、屋根を長持ちさせることが出来る方法をお伝えします。
屋根の平均寿命年数
戸建住宅でよく施工されている6つの屋根について、その実際の平均的な寿命年数をお伝えします。
日本瓦屋根=50年~100年
いぶし瓦や釉薬瓦などが日本瓦にあたります。瓦自体は陶器ですので、落下物の衝撃などが無い限り、割れることはまずありません。
寿命年数 | 50年~100年 |
スレート屋根=20年~25年
カラーベスト・コロニアルなどがスレートになります。風や地震の影響で非常に傷みやすいことで知られています。
寿命年数 | 20年~25年 |
ガルバリウム鋼板屋根=30年~50年
近年、トタン屋根に代わって代表的な金属屋根といえば、ガルバリウム鋼板です。そのワケは耐久性の良さです。ちなみにトタン屋根の寿命は10年~20年です。
寿命年数 | 30年~50年 |
洋瓦/セメント瓦屋根=30年~40年
スパニッシュ瓦が洋瓦として有名です。またセメント瓦は、素人目には日本瓦と似ていますが、全く製造過程が異なります。
寿命年数 | 30年~40年 |
陸屋根/FRP防水=10年~13年
陸屋根とは、マンションでよく見掛ける屋上がある水平な屋根のことです。数が少ないですが、戸建やアパートでも見ることができます。
寿命年数 | 10年~13年 |
銅板屋根=60年以上
緑青(ろくしょう)の景色が好きで、銅板屋根にされる方が多いようです。しかし、その価格はガルバリウム鋼板の3倍以上になります。
寿命年数 | 60年~ |
平均寿命年数と実際の寿命期間は異なることがある
屋根形状や地域気象によっては、上記表と比べて実際の寿命年数が大きく短くことがあります。その理由は、水分と風です。
理由① 水分が多いと短くなる
屋根形状が複雑だと、どうしても雨水が滞留しやすくなります。また雨の多い地域も同様です。滞留した箇所が腐食してしまうので、寿命が短くなってしまいます。
理由② 風の影響で傷んで短くなる
高台などの風の強い地域では、屋根に損傷を受けやすくなります。特に屋根頂上部分の棟板金は、ほとんどの住宅で強い風の影響で浮いてしまっています。
屋根の勾配(傾斜)がきつい住宅ほど屋根の寿命年数が短くなっているようです。
一番寿命が長い屋根材は日本瓦
それは、昔からある「日本瓦」です。はやり日本風土に適合しながら、発達した瓦なので、当然といえば当然ですよね。
ただし、次項目でお伝えする漆喰塗り替えや棟瓦の積み直しなどの定期的な補修修理が必須です。これを怠ると、いくら日本瓦自体が傷んでいなくてもその他箇所から雨漏りすることになります。
屋根の寿命を延ばす方法
ここでは、代表的な屋根材自体の寿命を延ばす「再塗装」と、屋根構造を維持し寿命を延ばす「補修修理」の2つの方法をお伝えします。
屋根寿命を延ばす方法① 再塗装
一部の屋根材を除きほとんどの屋根材は、塗装を施すことでその寿命が長く保たれています。しかし、その塗装も経年劣化とともにその保護機能は失われます。
そんな時は、再塗装をしましょう。そうすることで、屋根材の寿命を延ばすことが出来ます。
詳しい再塗装の工程を知りたい人は「屋根塗装を行なうべきかのチェック項目とDIYと業者の違い」で詳しくお伝えしています。
屋根寿命を延ばす方法② 補修修理
主な屋根の補修修理には、以下の4つがあります。これらをキチンとすることで屋根の寿命は格段に延びます。
棟板金の交換修理
漆喰塗り替え
棟瓦の積み直し
屋根材のズレや割れ、浮きの直し
詳しい補修修理の工程を知りたい人は「雨漏り修理の応急処置を自分で行なう方法と業者へ依頼する判断基準」をご覧ください。
負担0円で屋根寿命を延ばす方法
突風や強風などで屋根の寿命が短くなってしまったのかなと思われている人には朗報です。
実はあることをすれば、負担0円で屋根寿命を延ばすことが出来る可能性があります。
それは、火災保険の活用です。具体的には火災保険の風災補償に保険申請することで、負担0円で屋根の補修修理が出来るかもしれません。
この火災保険で屋根寿命を延ばす方法を具体的に知りたい人は「知らないと損!0円で屋根のリフォームができる可能性がある全手法」でその詳細をお伝えしています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
屋根材ごとの実際の寿命年数をお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか。
屋根の葺き替え前に1度、補修修理や再塗装を検討してみましょう。そうすれば負担0円または安い費用で飛躍的に屋根の寿命が延ばすことが出来るかもしれません。