近年は、異常気象が多くなってきましたよね。台風や竜巻などの強風、ゲリラ豪雨などはもう珍しくありません。
今回は、時には自宅やベランダ、自動車に被害をもたらす強風について、いろいろ調べてみました。予備知識としてご覧ください。
強風の意味には2つある
強風には「世間一般に思われている強風」と「気象庁が定めている強風」の2つがあります。
一般的な強風
普通と異なる強い風のことで、風速が大体10m~15m/秒以上の場合を指すことが多いようです。例えば「春一番」「突風」「つむじ風」「旋風」なども強風に含まれることが多いです。
気象庁の強風
気象庁では、強風を4つに区分しています。風速によってその呼び方が異なります。
①「やや強い風」
平均風速 10m/秒~15m/秒未満の風
②「強い風」
平均風速 15m/秒~20m/秒未満の風
③「非常に強い風」
平均風速 20m/秒~30m/秒未満の風
④「猛烈な風」
平均風速 30m/秒以上の風
過去にあった三大強風災害
強風といえば、真っ先に台風を連想されますよね。そこで多大な強風災害をもたらした昭和の3大台風について、その概要をお伝えします。
室戸台風
室戸台風(むろとたいふう)は、1934年(昭和9年)9月21日に高知県室戸岬付近に上陸し、京阪神地方を中心として甚大な被害をもたらした台風。
記録的な最低気圧・最大瞬間風速を観測し、高潮被害や強風による建物の倒壊被害によって約3000人の死者・行方不明者を出した。
枕崎台風
枕崎台風(まくらざきたいふう)は、1945年(昭和20年)9月17日14時頃に、鹿児島県川辺郡枕崎町(現在の鹿児島県枕崎市)付近に上陸して日本を縦断した台風です。
被害者の内訳は死者2,473人、行方不明者1,283人、負傷者2,452人。終戦直後のことであり、特に広島県では死者・行方不明者合わせて2,000人を超えるなど被害は甚大であり、原爆の惨禍に追い打ちをかけた。
伊勢湾台風
伊勢湾台風(いせわんたいふう)とは、1959年(昭和34年)9月26日に潮岬に上陸し、紀伊半島から東海地方を中心とし、ほぼ全国にわたって甚大な被害を及ぼした台風である。
伊勢湾沿岸の愛知県・三重県の被害が特に甚大であり、「伊勢湾台風」と呼ばれることとなった。
強風注意報の発表基準
ここでは、東京都とその周辺3県の強風注意報の発表基準についてお伝えします。その他地域の方は、http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kijun/で確認できます。(各道府県をクリック後、右側中段の警報・注意報基準一覧表をクリック)
東京都
23区西部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
23区東部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
多摩北部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
多摩南部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
多摩西部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
※25m/秒以上の強い風の予想は、暴風警報の発表になります。
神奈川県
神奈川東部 | 12m/秒以上の強い風が予想で発表 |
神奈川西部 | 12m/秒以上の強い風が予想で発表 |
※25m/秒以上の強い風の予想は、暴風警報の発表になります。
千葉県
千葉北西部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
千葉北東部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
千葉南部 | 13m/秒以上の強い風が予想で発表 |
※20m/秒以上の強い風の予想は、暴風警報の発表になります。
埼玉県
埼玉南部 | 11m/秒以上の強い風が予想で発表 |
埼玉北部 | 11m/秒以上の強い風が予想で発表 |
秩父地方 | 10m/秒以上の強い風が予想で発表 |
※20m/秒以上の強い風の予想は、暴風警報の発表になります。
※秩父地方のみ、15m/秒以上の強い風の予想は、暴風警報の発表になります。
強風被害後の最善対策
ここでは、強風被害を大きく3つに分けて、その最善対策をお伝えします。
直接、強風で被害に遭った場合
「棟板金が剥がれた」「自動車のバイザーが飛んだ」などは、直接の強風被害になります。
このような被害は、ご自身が加入されている火災保険の風災補償や自動車保険の車両保険で修理することができます。負担金0円で修理できますので、安心してください。
負担金0円で修理できる理由や仕組みは「【参考になる!】自然災害に絶対備えるべき保険とその特徴」で詳しくお伝えしています。
直接の被害原因が不明の場合
強風時には、あらゆる方向から強い風が吹いているので、厳密には何が直接原因で被害を受けたのかは、不明なのが通常です。しかし、強風後に被害に気付かれたのでしたら、強風によって被害を受けたといっても過言ではありません。
そのため、この場合もご自身が加入されている火災保険の風災補償や自動車保険の車両保険で修理することができます。負担金0円で修理できますので、安心してください。
負担金0円で修理できる理由や仕組みは「【参考になる!】自然災害に絶対備えるべき保険とその特徴」で詳しくお伝えしています。
飛来物で被害に遭った場合
自己所有の物で自宅が飛来物被害にあった場合
例えば「自宅の瓦が強風で落ちて、自宅カーポート屋根が割れた」「庭にあった物が飛んで車に凹みができた」などもご自身が加入されている火災保険の風災補償や自動車保険の車両保険で修理することができます。
負担金0円で修理できますので、安心してください。負担金0円で修理できる理由や仕組みは「【参考になる!】自然災害に絶対備えるべき保険とその特徴」で詳しくお伝えしています。
他者所有の物に飛来物被害を負わせた場合
「自宅ベランダにあった物が飛来して、隣の住宅や自動車をキズ付けてしまった」などは、ご自身の火災保険や自動車保険を使うことはできません。
しかし、お隣が加入されている火災保険や自動車保険で修理することはできますが、普段の近所付き合いの仕方によっては、それをお願いすることは難しいかもしれませんね。
このような場合、法的にはあなたに修理費用を弁償する義務はありませんが、今後の付き合いを考えると全く支払わないというのは、得策ではありません。
そうならないために普段から近所付き合いを円滑にしたり、飛来しないように物を整理整頓しておきましょう。
主な6つの強風の事前準備
ここでは、住宅に関する主な強風の事前準備をお伝えします。どれも当たり前のことなのですが、いざという時は、なかなか、思いつかないものです。必ずブックマークしておいてくださいね。
屋根
瓦やスレートなどの割れや棟板金の浮きがあれば、修理しておきましょう。強風時には、それらが飛んで、想像以上の被害をもたらすこともあります。
ちなむに強風に最も適している屋根の形状は「寄棟屋根」です。その理由は、四方から屋根面が結合されていて、かつ棟部分の面積がほとんどないからです。最も強風で被害に遭う箇所は、屋根の棟部分です。
窓ガラス
ヒビやガタツキがあれば、修理しておきましょう。確実に強風が来ることが分かっている場合は、テープやダンボール等で割れても破片が飛び散らないようにしましょう。
ベランダ
ベランダ屋根に割れやガタツキがあれば、修理しておきましょう。それと、ベランダ床には、極力、荷物を置かないようにもしましょう
雨樋
「金具が緩んでいる」「結合部分が壊れている」などがあれば、修理しておきましょう。あまり知られていませんが、強風で雨樋が外れることはよくあります。
雨戸
壊れがあったり、建てつけが悪ければ、直しておきましょう。万が一、雨戸が飛んでいったら、とんでもない被害が発生します。
庭
極力、物を置かないようにしましょう。どうしても置かなければならない場合、強風で飛ばないようにしっかりと固定しましょう。
まとめ
強風について、基本的なことをお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?強風は忘れた頃にやってきます。この記事を見られた今日から、強風事前対策をすることをお勧めします。