自宅を建てるときに業者から「天窓からの雨漏りは昔のことですよ。今は雨漏りの心配はありません。」と言われて天窓をつけてみたけど、やっぱり雨漏りがはじまってしまいましたよね。
こんなことなら、天窓なんかつけなきゃよかったと思っても後の祭りです。もうすでに雨漏りしているのですから、今は雨漏りを止めることに専念することがベストです。
そのために今日は天窓からの雨漏りを止めるために、あなたが考慮すべきことをお伝えします。具体的には、天窓からの雨漏もりがはじまった状況が、下記4つのシーン別にあなたがすべきことをお伝えします。
【4つのシーン】 |
築年数10年未満の場合の対処方法 |
はじめて天窓から雨漏りした場合の対策 |
止まらない天窓の雨漏り対策 |
台風が原因で天窓から雨漏りがしはじめた場合の対策 |
築年数10年未満の場合の対処方法
家を建てられてから10年未満に天窓やその他で雨漏りがしてきた場合は、不幸中の幸いとも言えます。
なぜならば、住宅品質確保促進法 の瑕疵担保責任制度があるからです。この制度を利用すれば、その住宅を建築・販売した業者に無料で雨漏り修理をさせることができます。
瑕疵担保責任制度とは
住宅品質確保促進法 の瑕疵担保責任制度とは、簡単にいいますと下記の通りです。
国土交通省が定めている法律の一部で、新築から10年未満内に住宅の基礎構造部分である「柱や梁など」「雨水の浸入を防止する部分など」に、欠陥が見つかった場合、売主は買主に対してその責任を負うことが義務つけられている制度です。
万が一、売主が倒産していても大丈夫です。平成19年5月30日に定められた「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」で売主に保証金の供託が義務つけられているので、売主が倒産していてもその保証金から雨漏り修理費用が支払われます。
築年数10年未満での雨漏りなら、まずは購入された業者に連絡を入れましょう。<必ず無料で雨漏り修理の対応をしてもらえるはずです。
もしも、その業者が倒産していたら、国土交通大臣が指定した「住宅瑕疵担保責任保険法人」に連絡しましょう。
住宅瑕疵担保責任保険法人への連絡先
↓
http://www.mlit.go.jp/
はじめて天窓から雨漏りした場合の対策
雨漏りの原因は本当に様々あります。すぐに原因が判明するときもあれば、どんなに雨漏り調査をしても、その原因が不明なときもあります。
ガラスパッキン部分のコーキング補修
よって、はじめて天窓から雨漏りした場合は、簡単なコーキング補修を業者に依頼して様子をみましょう。コーキング補修で雨漏りが止まることも十分にあります。
ただし、コーキング補修だけで雨漏りが止まると大きな期待はしないほうがいいでしょう。止まれば、運がよかったと感じる程度の期待に留めておきましょう。
また簡単といっても雨漏り修理が専門でない業者に依頼することはおススメしません。
なぜならば、コーキング補修1つとっても、多くの雨漏り修理の経験やそのコツを習得していないと、なかなか雨漏りを止めることはできません。
日曜大工の延長と考えて、便利屋さんなどに依頼すると様子見もできなくなり、100%無駄な出費になる可能性があります。
お勧めの対策は…
はじめて天窓からの雨漏りがした場合は、雨漏り専門業者にコーキング補修を依頼するのが一番お勧めの対策です。
止まらない天窓の雨漏り対策
「雨漏り修理したのに止まらない」これが最もやっかいな雨漏りです。一番お困りなのはもちろん、あなたなのですが、業者にとっても困ったことなのです。
なぜならば「雨漏り修理したのに止まらない」ということは、要するに雨漏り原因が複雑で不明なのです。原因が分からなければ的確な対処ができません。
原因不明の雨漏り時の3つの対処方法
原因不明で止まらない天窓からの雨漏りには3つの対処方法があります。
① 再度の雨漏り修理
② 天窓の取替えリフォーム
③ 屋根の葺き替え工事
雨漏り修理専門業者でも ①「雨漏り修理を行なうのか」or②「天窓を取り替えるようなリフォームを行なうのか」or③「屋根の葺き替え工事を行なうか」の判断が非常にしにくいのです。
もちろん、その費用は下記の順で高額になっていきます。
選ぶのはあなたですが、どうしても100%雨漏りを止めたいという要望であれば ③「屋根の葺き替え工事」をおススメします。
屋根葺き替えなら必ず雨漏りは止まる
屋根全体つまり雨漏り箇所すべてを取り除いて、新しく屋根や天窓などを施工するのですから雨漏りは必ず止まります。
しかし、費用面から考慮すると ②「天窓を取り替えるリフォーム」が一番現実的だと思います。このリフォームも新しく天窓を取り替えるのだから ③「屋根の葺き替え工事」と同じく100%雨漏りは止まるのではとお考えではありませんか?
実は、両者は雨漏りを止める点では大きな相違があります。雨漏りを止めるために行う ②「天窓を取り替えるリフォーム」と ③「屋根の葺き替え工事」との違いは、次の2点です。
天窓リフォームと屋根葺き替えの違い
新しく取り替える範囲の違い
当然「天窓を取り替えるリフォーム」のほうが範囲は狭くなります。もしも、雨漏り原因が天窓でない場合、いくら天窓を取り替えても雨漏りは止まりませんよね。
下地の状態が整っていない
天窓リフォームでは、既存の屋根に新しい天窓を取り付けるので屋根材などが邪魔をして下地が整っていない場合がほとんどです。
そのため水切り板金などの雨仕舞い作業が難しく、新たな雨漏り原因を発生させることがあります。通常、天窓を取り付ける作業手順は古い屋根材がないことを前提にされています。
一方 屋根葺き替え工事では…
古い屋根材や天窓などをすべて撤去し、新しいものに取り替えるので、雨仕舞い作業もキチンとできるので、雨漏り再発の危険はありません。
このように、何度修理しても止まらない雨漏りには3つの対処方法があります。あなたの要望や予算に合った対処方法を選びましょう。
台風が原因で天窓から雨漏りがしはじめた場合の対策
その天窓からの雨漏り原因が、台風や突風などの強い風だと感じておられるのなら、耳寄りな情報があります。火災保険に加入されている方限定なのですが、その修理費用が保険でカバーされる可能性があります。
火災保険に加入されているのならば…
雨漏り原因が強い風によるものだと保険会社側で判断されれば、負担金0円で雨漏りを止められます。
その理由は、通常の火災保険には「風災補償」も付いているからです。あなたも保険申請をすれば、負担0円で雨漏り修理できるかもしれません。
火災保険の「風災補償」とは
突風・強風・春一番・つむじ風・台風等の強い風により、建物や家財が被災に遭った場合にその損害金額を補償するというものです。つまり、台風が原因で天窓から雨漏りしたのなら、その修理費用は保険でカバーされるわけです。
ただし、強い風で雨漏りがはじまったわけでもないのに、偽って保険申請することは厳禁です。
そんな不当な保険申請はすぐに見つかってしまい、後にあなたの不利益になることもあります。また保険でカバーされるのは、あくまでも被災箇所の修理費用です。
火災保険にご加入済みで、興味がある方は「雨漏りの修理費用を1円でも安く抑える為に知っておきたい4つのポイント」をじっくりとご覧ください。
料金の目安
築10年未満での雨漏り修理 | 負担金0円 |
天窓からの雨漏り修理 | 3万円~7万円 |
天窓の取替えリフォーム | 30万円~100万円 |
屋根の葺き替え工事 | 100万円~300万円 |
火災保険での雨漏り修理 | 負担金0円 |
【注意】
雨漏り修理費用に関しては、あまり低額の業者はやめておきましょう。その理由は、雨漏りが止まる止まらないの決め手は、全てその業者の腕に掛かっているからです。
やはり腕に覚えのない業者は安いですが、腕の立つ業者は少し高めです。しかし、いくら安くても雨漏りが止まらなければ、高い買い物ですよね。
業者選びのコツ
それぞれの天窓や屋根の状況などに適した業種に依頼することが、業者選びのコツです。
雨漏り状況 | 業種 |
築年数10年未満で発生 | 住宅を購入した会社 |
はじめての雨漏り | 雨漏り修理業者 |
再度の雨漏り | 雨漏り調査業者 |
天窓からの雨漏り | 屋根修理業者 |
屋根全体からの雨漏り | 屋根業者 |
台風後の雨漏り | 保険申請サポート専門の 屋根修理業者 |
一般の方からは、どの業者も同じ業種に思えるかもしれませんが、それぞれ得意分野が少し異なります。
その僅かな差が雨漏り再発の有無を決定付けます。具体的な業者はインターネット等で屋根修理業者などと、業種名で検索すれば探し出せます。
悪徳業者の被害に遭わない方法
悪徳業者のタイプは、数十種類以上あると言われています。その一つ一つを調べて把握するのに、時間も手間も必要です。
そうして調べているうちに、また新たな悪徳業者の手口が生み出されます。しかし、そんな無駄なイタチゴッコはもう無用です。
優良業者を見つけるには、たった1本の電話でできます。それもある簡単な問合せをするだけです。
もしも、あなたがすでに火災保険に加入済みでしたら「絶対に騙されない!屋根修理詐欺の実態と悪質な修理業者の見分け方」を必ずお読みください。あなたにとって有益な情報をお届けできることは間違いありません。
まとめ
天窓から雨漏りしたときに何をすべきかご理解していただけたでしょうか。火災保険で修理することは、天窓からの雨漏りの場合はその可能性は極めて低いです。
しかし台風後など明らかに強い風が原因で雨漏りがはじまったのなら、保険申請をしてみる価値は十分にあると思います。そのときは私たちが全力でサポートさせていただきます。