鬼瓦の基本知識と修理時の対処方法

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鬼瓦

神社仏閣などでふと鬼瓦が気になったり、自宅の鬼瓦が壊れたりして、なぜ屋根に鬼瓦がついているだろうと思われたことはありませんか?

もちろん、それにはちゃんとしたワケがあります。この記事では、そのワケを鬼瓦の基本知識を踏まえながらお伝えします。

鬼瓦の基本知識

ここでは、鬼瓦の基本知識を「鬼瓦とは」「鬼瓦の役割」「鬼瓦の種類」の3つに分けてお伝えします。

鬼瓦とは

40鬼瓦1

40鬼瓦2

画像参照元:http://totokuro.exblog.jp/
画像参照元:http://www.a-kawara.jp/

鬼瓦は日本式建築物の棟(屋根の頂上部分または山になっている所)の端などに設置される板状の瓦の総称です。略して単に「鬼」とも呼ばれることもあります。建物のシンボル的なもので、鬼の顔以外にもいろいろなデザインの鬼瓦もあります。

鬼瓦の起源は、ギリシャ神話の怪物メドゥーサをシリアのパルミラ遺跡入口の上に厄除けとして設置していた文化です。その文化がシルクロードを通して中国に伝わり、日本では奈良時代頃に急激に全国へと広がりはじめました。

鬼瓦の役割

40鬼瓦:魔除け

40鬼瓦:厄除け

画像参照元:http://eegg.jugem.jp/
画像参照元:http://www.oosugi-jinja.or.jp/

その起源と同じように日本での鬼瓦がもつ役割は、主に厄除け・魔除けです。怪物メドゥーサが日本特有の怪物である鬼に成り代わったわけですね。

鬼瓦には「鬼」を味方につければ、その形相で厄を払ってくれるという意味が込められています。それで大切な家族を守りために屋根に鬼瓦が付けていたワケです。

江戸時代には一般民衆の家にも鬼瓦を設置されるようになりましたが、しかしその恐ろしい鬼の形相で隣近所を威嚇しているようにも見えるため、あまり印象が良くないので、敬遠されることが多くなりはじめました。

それ以降は、鬼の代わりに家族円満のため「七福神」をデザインにしたり、火災防止のため「水」という文字を取り入れたりと、鬼の形相ではない鬼瓦が屋根に付けられるようになりました。

40鬼瓦:七福神2

40鬼瓦:水2

鬼瓦の12種類

鬼瓦にこだわりをお持ちの方には必見です。イメージ通りの鬼瓦が見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてください。

古代鬼面鬼瓦

厚みが薄く、鬼面と違い角が無く牙の形も違います。顔も張り出しておらず、奈良時代前に製造された鬼面です。

いざり鬼瓦

落ち棟部分の陸棟に使用される鬼瓦で、片方の足が屋根勾配に合わせて切っています。

影盛鬼瓦

鬼瓦の後ろ部分が二重になっていて、元は漆喰を塗り盛り上げた形状でした。

写真は覆輪角張の影盛ですが、種類も豊富にあり屋根形状や好みに合わせる事が出来ます。

蔓若葉鬼瓦

蔓の模様が施された若葉鬼瓦です。昔からある鬼瓦でシンプルな屋根に良く似合います。

覆輪鬼瓦

覆輪形の鬼瓦で、全体的に角があり丸張の顔と比較しても違いが分かります。一般的に良く使用される鬼瓦なので、見かける事が多いと思います。

若葉鬼瓦

若葉模様が施されている鬼瓦で、模様も様々です。

京覆輪鬼瓦

京都の西山周辺や南部の住宅に使用されている鬼瓦で雲と浪の形に特徴があります。

かぶら鬼瓦

京都の蔵などに使用される鬼瓦で、外見は覆輪鬼瓦に似てますが足の部分が丸くなっていて、谷立ち納めになります。

鬼面鬼瓦

鬼の顔をした鬼瓦で、お寺に最も使用されます。表情も様々で時代や地域によっても違います。

顔は口が開いた阿形と口が閉じた吽形とあり、陽(東・南) 陰(北・西)に使い分けます。

御所型鬼瓦

足元が荒目流しで造られた鬼瓦で社寺などに使用します。

経ノ巻鬼瓦

鬼瓦上部分に付いている筒型がお経の巻物に似ているので、社寺などによく使用される鬼瓦です。

鬢付鬼瓦(びんつきおにがわら)

鬼瓦の頭部の両側が張りだしている形状の物の事を言う。海岸沿いや雪国に使用されています。

この項目は、日本瓦屋根研究室「和の心」様と、徳舛瓦店様の写真、説明文を引用。
引用先→http://blog.livedoor.jp/
引用先→http://www.ilaca.net/

鬼瓦の価格

ここでは、主な既製品の鬼瓦価格をお伝えします。ちなみに前項目の「鬼瓦の種類」に記載されている鬼瓦は、ほとんどがオーダーメイドで時価になります。

マサヨシカエズ
 マサヨシカエズ(7寸)  5,100円
三河又ギ(7寸)
三河又ギ(7寸) 6,300円
春日又ギ(7寸)
春日又ギ(7寸) 9,900円
古都の里(7寸)
古都の里(7寸) 12,060円
延慶又ギ(7寸)
延慶又ギ(7寸) 17,400円
新若葉足付(7寸)
新若葉足付(7寸) 24,600円
角張若葉又ギ(7寸)
角張若葉又ギ(7寸) 25,200円
カエズ足付(7寸)
カエズ足付(7寸) 30,000円
覆輪頭足付(7寸)
覆輪頭足付(7寸) 36,000円
三河若葉足付(7寸)
三河若葉足付(7寸) 36,000円
数珠掛若葉(7寸)
数珠掛若葉(7寸) 37,200円
将棋頭足付(7寸)
将棋頭足付(7寸) 39,000円
延慶若葉足付(7寸)
延慶若葉足付(7寸) 40,800円
新菊水影盛(7寸)
新菊水影盛(7寸) 48,120円
ツル若葉足付(7寸)
ツル若葉足付(7寸) 48,360円
福珠鬼面若葉(7寸)
福珠鬼面若葉(7寸) 99,000円
七福神付(8寸)
七福神付(8寸) 99,000円
おに太郎(7寸)
おに太郎(7寸) 108,000円

すべての画像参照元:http://www.masayoshi.co.jp/

鬼瓦の修理

突風や台風、地震、経年劣化などで鬼瓦だけが傾いたときの修理費用の目安をお伝えします。

修理費用の目安

鬼瓦の修理 3万円~10万円(1箇所)

※足場費用は含まれていません。

鬼瓦だけの修理はおススメしません。

その理由は、鬼瓦が傷んでいるということは、その他の瓦も傷んでいる可能性が高いからです。また鬼瓦だけの修理を行なうと、どうしても割高になってしまいます。

しかし屋根瓦全体の修理となるとその修理費用は多額になり、躊躇される方が多いのではないでしょうか。

実はある方法を使えば、鬼瓦はもちろんのこと、屋根瓦全体の修理費用を負担0円にできるのです。詳しくは次項目をご覧ください。

鬼瓦の修理は0円でできる

もしも、火災保険に加入中でしたら、本当に負担金0円で鬼瓦や屋根瓦全体を修理できます。

その理由は、火災保険には「風災補償」が自動でついているからです。自動車保険のロードサービスと同じように自動で「風災補償」もついています。

「風災補償」とは、強い風が原因で、瓦などの住宅に損害を受けた場合に、保険会社がその損害額を補償してくれるというものです。

このように台風や竜巻の被害でなくても、風で鬼瓦が壊れたのなら、保険で修理することができます。

具体的にどうすれば、負担金0円で修理できるのかは「火災保険を使って屋根修理が0円でできる仕組みと確実な申請方法」で詳しく説明しています。

鬼瓦も屋根の一部ですので、もちろんその修理費用も保険でカバーされます。

優良業者は電話1本で見つかる

瓦や屋根に関わる業者であれば、すべての業者が必ず火災保険の「風災補償」のことは知っています。「風災補償」で修理すれば、お客様の負担金が0円になることも当然承知しています。

真の優良業者であれば「お客のメリットを最優先にサービスをしてくれる」はずですので、既にご加入中の火災保険で修理ができることを必ずアドバイス、助言してくれるハズですよね。

アドバイス、助言してくれるかどうかは電話1本の問合せですぐに分かります。その具体的な問い合わせ方法は「絶対に騙されない!屋根修理詐欺の実態と悪質な修理業者の見分け方」で詳しくお伝えしています。

まとめ

鬼瓦は、日本特有の文化でもあります。その鬼瓦文化も近年では、ほとんど見かけなくなりました。

この記事を見られて、鬼瓦に興味が沸いた方は、ぜひ新築時や屋根の葺き替え時に鬼瓦をつけてみてはいかがでしょうか。

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PR編集部

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